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2021年1月31日日曜日

60週目:2月1日~7日のリーディングマラソン予定

 前週、59週;星新一「きまぐれ星のメモ」、星新一「妖精配給会社」、ジャクリーン・ケリー、斎藤倫子(訳)「ダーウィンと出会った夏」の計1,100ページ、57週目までの累計は67,004ページです。
 
 星新一「きまぐれ星のメモ」は、いつもの短編集ではなく章ごとに分けた随筆でした。『1.生活する』『2.仕事場』『3.旅をする』『4.あれこれ考える』『5.味わう』『6.ちょっと頭に浮かぶ』『7.思い出』の7章で章に関連した話がそれぞれ書かれた短編集でした。私は『生活する』の『夏の日の事件』が印象に残りました。出前のソバ屋で起きた事件の事でした。出前でそばを頼んだら代金の器をあとで返すのが当たり前です。しかしこの話では、家内はお金を出したといい蕎麦屋さんは貰っていないという可笑しなことが起こります。そして家内がお金を渡した相手は詐欺師だったことが分かりました。ここから著者が推測した犯人の動機がとても面白かったです。私はこの集金詐欺というものを初めて知りました。面白いのがこの話の詐欺師さんは200円だけしか手に入っていないということです。本にも書いてありましたが、集金詐欺は出前の家まで待ち伏せし顔もばれるリスクの高い実行するのが大変なものだそうです。ここまでして200円しか手に入らなかった詐欺師さんの行動が面白かったです。また蕎麦屋の出前だけでない場面でも詐欺はいるので気を付けたいと思いました。
 
 星新一「妖精配給会社」は短編集でした。どの物語も面白くてドキドキしましたがP244の『友だち』が一番印象に残りました。ある男が医者のもとに自分の子供について相談をする話です。この男の娘は5歳です。5歳の娘はある日突然妖精と遊んでいると言い出しました。私はまず、男がお医者さんに相談する内容が個性的で物語の設定が面白いと思いました。5歳の女の子は妖精に教えてもらったことを両親に話します。しかし、5歳の子してはあまりにも大人びたことを言うので、男は不思議に思いお医者さんに相談しました。するとこのお医者さんは子供は両親の影響を受けやすいと考え、男を催眠術にかけ5歳の時の気持ちをよみがえらせます。すると男にも小さいとき娘のように友達がいたことが思い出されました。この物語は小さい時は、みんな純粋な心を持っていたということを伝えていると思いました。嫌なことがあったら小さい時の思い出や空想をして気持ちを静めるのもいいと思いました。

 ジャクリーン・ケリー、斎藤倫子(訳)「ダーウィンと出会った夏」は1899年のアメリカ・テキサス州の田舎村が舞台です。主人公は7人兄弟で唯一の女の子キャルバーニです。あらすじを簡単に紹介するとこのキャーバニアがダーウィンの本に興味を持ち、書斎にいた祖父の協力のもと研究に目覚めていく物語です。まず時代背景に女性への偏見があります。今から約100年まえまではまだまだ女性と男性の区別がはっきりとしていた時代、男性が多くなる研究者をキャーバニアは目指しています。私はまずこのキャーバニアを支えた変わり者の祖父に感動しました。孫の夢のために森に行ったり植物を採取したり、実験の失敗談や楽しさなどの様々な知識を与えてくっれる祖父は素晴らしいと思いました。また、厳しい母や周りの目の描写からこの時代の厳しさも少し実感することができました。私も生物にとても興味があり研究者になりたいと考えていたので参考になりました。また、最初キャーバニアが探していたダーウィンの本とは『種の起源』でこの本は私もリーディングマラソンfor チルドレンを通して読んでいたのでとても読みやすかったです。この本を読んでもっと研究者というものに興味がわきました。

60週目:2月1日~2月7日は次の本(計1,056ページ)でリーディングマラソンの予定です。
・井伏鱒二「黒い雨」(新潮文庫) P416
・三浦綾子「道ありき<青春編>」(新潮文庫)P384
・伊坂幸太郎「仙台ぐらし」(集英社文庫) P256

2021年1月24日日曜日

59週目:1月25日~31日のリーディングマラソン予定

 前週、58週;辻村深月「家族シアター」、辻村深月「噛み合わない会話と、ある過去について」、星新一「かぼちゃの馬車」、星新一「おせっかいな神々」の計1,164ページ、57週目までの累計は65,904ページです。

 辻村深月「家族シアター」は家族に関する物語が7話入っている短編集でした。私は一番最初の「妹」という物語が一番面白く最後の締めもほっこりと感動しました。この物語の主人公は2人の姉妹、由紀枝と亜季です。由紀枝が結婚式の日に100人近い招待客一人一人に手紙を書き、亜季が自分宛に書かれた手紙を読んで高校生時代を振り返ります。由紀枝はファッションやメイクに疎くいつも目立たない子でした。亜季はそんな姉と比べられるのが嫌で可愛くおしゃれでいることを大切にしていました。小さい頃は3人は仲がよかったですが今は良くありません。この物語のクライマックスは亜季に彼氏ができることから始まります。亜季に彼氏がちょうどできた時期由紀枝は友達関係で色々あり元気がありませんでした。また、由紀枝が怖い同級生(亜季の先輩)と喧嘩をします。この普段はあまり目立たずおとなしい由紀枝が喧嘩した理由を亜季は知り誤解を解いていきます。怖い先輩は亜季の彼氏に告白して振られており彼女になった亜季を恨みます。そのことで由紀は妹の亜季をかばい喧嘩し友達にも嫌われてしまいます。亜季はいつもひどいことを言っていた姉に対して考え方がかわります。結婚式の手紙には「高校生の時の勇逸の自慢は可愛いくて人気者の亜季だった」と書いてありました。私は、一人っ子で兄弟がいませんがこの物語を読むと2人それぞれの気持ちが少しわかり感情移入がしやすかったです。ずっと姉のことが好きではなく喧嘩ばかりしていた妹も姉の優しさをり心を開いたところはほっこりしました。短いお話で色々な感情を体験することができてよかったです。
 
 辻村深月「噛み合わない会話と、ある過去について」は辻村深月さんの本で2018年に本屋大賞を受賞された作品です。この本は4つの中短編中です。この物語は共感する箇所がいくつかありました。この本にはいってる4話とも題名通り過去について話していたらそれぞれ噛み合わなくて亀裂が入ってしまうような話でした。「ママ・はは」では友人二人が成人式の着物について話しているのが主ですが、一人の方は自分の好きな着物を着たかったけれどレンタルで先に借りられてしまっていました。成人式ではきたい着物が着れればベストです。しかし、もう一人の方は全てを親が決めていました。着物をいとこから借りることを決めクーリングオフしたお金を中古車を買うのに使うということを勝手に決めていたもです。このように親としては良かれとやっていることが本ににとってはすごく嫌だったということです。このように他の3話も過去のことを話しているうちに実は嫌だったということを言われやっていた方が初めて余計なお世話だったことに気がついています。私が辻村深月さんの本で面白いと思うところはハッピーエンドで終わるお話と少し暗い感じで終わる作品があることです。幅広いジャンルで書かれているから色々な本を読むことができます。この物語のように良かれと思っていたことが秘湯を傷つけてしまったいる可能性も心に留めておきたいと思いました。

 星新一「かぼちゃの馬車」は私が好きな星新一さんが書いた本です。この本で面白いと思った物語はP56からの「外見」です。ある会社の社長が交通事故を起こしてしまい瀕死状態になります。医者は人工内蔵に置き換えて右手両足を義手、義足に付け替えなければ死んでしまうと社員にいいます。すると社員は「会社の存続の方が大事だ。お金はいくらでも出すから命を取り止めてくれ」と頼みます。そして社長jは一命を取り留めますがそこからが大変でした。義手義足を金色に変え、声もカナリアのような高い綺麗な声にし、人間離れしてしまったため疲れることもありません。そのため社員は24時間丸一日社長の自慢話を聞かされノイローゼ状態になってきます。今では社長の手術を担当した医者の元へノイローゼ状態になった社員が押し寄せています。医者は当初、社長が突然人間離れした体を持ちショックを受けることを心配していましたが逆の結果になって戸惑います。まず会社の経営のために社長を助けたのは良かったが会社を支えている社員が動かなくなってしまったというオチが面白かったです。また、医者が理由は違うけど終始心配して困っているのもすごく面白くて印象に残りました。

 星新一「おせっかいな神々」は星新一さんが書いた短編集です。この本では、「笑い顔の神」という物語の結末に驚きました。昔、小さな村に住む男がある木彫りの笑った顔の像を拾います。するとこの像が喋りだし「自分は神だ。」願いを叶えてやろう」と言います。この男はお金が欲しかったのでお金が欲しいことを頼みます。すると台風が来ても運良く作物を取り入れていたり作った作物がよく売れたりなどと周りの人々と差をどんどんつけてみるみるうちにお金持ちになりました。人にお金を貸し一帯の畑や山林を全て手に入れます。そして男は木彫りの像に「福の神様、ありがとうございました」と言います。すると像は「福の神ではない」と言います。そして数日後、男の家は荒らされガラクタの木彫りの像は川に捨てられてしまいました。この木彫りの像が何の神様だったのかぜひ本よんでみてください。まさかの結末で私はすごく驚きました!! 
 
59週目:1月25日~1月31日は次の本(計1,100ページ)でリーディングマラソンの予定です。
・星新一「きまぐれ星のメモ」(角川文庫) P383
・星新一「妖精配給会社」(新潮文庫) P305
・ジャクリーン・ケリー、斎藤倫子(訳)「ダーウィンと出会った夏」(ほるぷ出版)P412

2021年1月17日日曜日

58週目:1月18日~24日のリーディングマラソン予定

 前週、57週;辻村深月「クローバーナイト」、辻村深月「きのうの影踏み」、井上ひさし、平田オリザ「話し言葉の日本語」の計1,042ページ、57週目までの累計は64,740ページです。

 辻村深月「クローバーナイト」は、様々な家庭内の日常茶飯事を通して鶴峯家が成長していく話です。登場人物は会計事務所で働く裕、裕の妻でアパレルショップを経営している志保、5歳の長女莉枝未、2歳の長男琉大です。志保はママ友の不倫疑惑や誤解、小学受験などアパレルショップを経営しながら育児に精を尽くします。また裕は志保の頑張りを見習いながら会社の社長夫人の悩みなどを聞いたり、仲を取り持ったりとあわただしい生活を送っています。読んでいてこの物語のような家庭は日本にたくさんありそうだなと感じました。一人一人悩みがありながらも協力し合いながら家族というものを作っているのだなと思いました。また、この本を読んで私の知らない大人の悩みも少し感じました。私も家族のためにお手伝いなど仕事をしたいと思いました。

 辻村深月「きのうの影踏み」は、少し怖いお話が13話入っている短編集でした。私はP7からの『十円参り』が一番ドキドキしました。団地の子供たちの間で都市伝説が流行っていました。それは、団地の裏山にある神社に消したい人の名前が書いてある神と10円玉を10日間誰にも見られないように入れ続けると紙が赤くなり願いが叶ってその人が本当に消えるというものです。ミサキとマヤは神社の前でいつも一緒に遊んでいた「なっちゃん」が消えたことについて話していました。いくら考えても答えが出ないので賽銭箱を開けて紙を確かめることにしました。すると中には真っ赤になった紙が10枚見つかり中には「高城ミサキ、濱野マヤ」と書いてありました。この話はほかの13話の中でも一番怖かったです。この話は作者である辻村深月さんが友人である「なっちゃん」から直接聞いた話として描かれておりさらにドキドキしました。もしこの話が本当だとしたらミサキとマヤはどうなってしまったのかとても気になりました。

 井上ひさし、平田オリザ「話し言葉の日本語」は私の好きな作家、井上ひさしさんと平田オリザさんの対談の様子が書かれていました。私はP69からの『「敬語」の使い方・使われ方』がとても参考になりました。まず言葉は同じことを伝えていても、語尾や言い方によって話す相手やとらえ方が全く異なります。また敬語の中にもいろいろな種類があり、手紙を書いたりメールを送ったりする時に、どの言葉を使えば失礼に当たらないか迷うときがあります。敬語には七大敬語というものがあることを知りました。「いらっしゃいませ」「はい、かしこまりました」「少々お待ちくださいませ」「お待たせいたしました」「申し訳ございません」「ありがとうございました」です。また「あの人」「あなた」「やります」「やれません」「わかりません」は絶対使ってはいけないものだということもわかりました。敬語の使い分け方などがお二人の対談から少しわかりました。「わかりません」などはメールなどで使ってしまいそうなので気を付けたいと思います。言葉は実践していかないと見につかないと思うので普段からもっと目上の方に手紙を書こうと思いました。

58週目:1月18日~1月24日は次の本(計1,164ページ)でリーディングマラソンの予定です。
・辻村深月「家族シアター」(講談社文庫) P384
・辻村深月「噛み合わない会話と、ある過去について」(講談社)P210
・星新一「かぼちゃの馬車」(新潮文庫) P288
・星新一「おせっかいな神々」(新潮文庫) P282

2021年1月10日日曜日

57週目:1月11日~1月17日のリーディングマラソン予定

前週、56週目:辻村深月「島はぼくらと」、辻村深月「光待つ場所へ」、辻村深月「本日は大安なり」の 計1,283ページ、56週目までの累計は63,698ページです。

 辻村深月「島はぼくらと」は5章に分かれていました。私は1章が一番面白かったと思いました。舞台は瀬戸内海の小さな島、冴島です。この島は島を活性化させるためによそからの移住「Iターン」を積極的に受け入れていました。主人公は朱里、衣花、新、源樹の四人の高校2年生です。朱里たちは本土の高校へフェリーで通っています。ある日、4人はフェリーの中で作家の霧崎ハイジに出会います。霜崎ハイジは冴島に存在するという『幻の脚本』を探すためにやってきました。初めは警戒していた四人ですが、幻の脚本に興味を持ち、探すのを協力することにします。しかし、島の人たちは怪しみ、不穏な空気が流れてしまいます。そこで源樹は偽の脚本を作り、幻の脚本と偽って渡し、島から出て行ってもらうという提案をします。源樹は演劇部所属の新に脚本を書くように頼み小学校の倉庫で見つけたと嘘をついて霧崎ハイジに渡します。すると霧崎ハイジは興奮してそれを持ち帰り帰っていきました。3か月後、霧崎ハイジは4人の渡した偽物の脚本を自分のものとして応募しコンクールで最優秀賞を受賞します。この偽の脚本を書いた新は自分が評価されたことに大喜びします。霜崎ハイジのマイペースさや、島の不穏な空気をなくすために偽物を作ろうとした大胆な源樹の考えにどうなるのかとドキドキしました。最後、新の書いた偽物が最優秀賞に選ばれてしまったところも面白かったです。霜崎ハイジが盗作紛いなことをしているところも霜崎ハイジの性格を表していてよかったです。他にもIターンでこの島にやってきた母子家庭の子の悩みや、朱里の母親が経営している会社のこと、行方が分からなくなっていたもう一人の同級生のことなどほかの章にはもっと内容の深いお話がありましたが私はこの章のオチが心に残っていたので選びました。最後の方には「スロウハイツ」の赤羽環もでてくるので「スロウハイツの神様」も読みたいと思います。

 辻村深月「光待つ場所へ」は短編集でした。「冷たい光の通学路1、2」「しわせのこみち」「アスファルト」「チハラトーコの物語」「樹氷の町」の5つのお話が入っていました。この本は私の好きなスピンオフ作品でした。他の作品ではわき役だった子たちがもう一つの物語では主人公になり同じ出来事を違う目線からみているためいろいろな立場から話を理解できるので好きです。私は「アスファルト」が一番心に残りました。主人公は大学をもうすぐ卒業する藤本昭彦です。物語の舞台はドイツのベルリンです。このベルリンへの旅行は本来なら彼女と二人で来るはずでした。この物語は彼女と付き合っていた時のことや友人関係のことなどをベルリンという地で思い出している様子が描かれています。自分が良かれと思ったことがそうでないなど一人が心地よいと感じてしまう藤本昭彦はベルリンの街で人と人が触れ合うことによって生じる心地よさを感じ、自分の世界に戻ることを決意します。この物語の主人公は大学生で舞台もドイツですが、藤本昭彦のの心情はどの人も経験したことがあると思いました。私も悩みがあったり一人になりたいなと思ったときは、少し普段と違うものに触れてみて新しい世界を発見してみようと思いました。

 辻村深月「本日は大安なり」では4つの結婚式に関する物語が入っていました。私が一番面白いと思った物語は相馬家・加賀山家の結婚式です。まず主な登場人物は新郎の相馬英一、新婦の加賀山妃美佳、新婦の双子の姉の鞠香です。妃美佳と鞠香は一卵性双生児なのでよく顔や姿が似ています。逆にお互いを意識しているため、相手の大事にするものや人を欲しがったり些細なことで優越感を感じるところもありました。新郎の相馬映一はそんな妃美佳のややこしいところに惚れて結婚をします。しかし、結婚前に一度だけ鞠香と妃美佳を間違えたことがあり妃美佳はそんな英一に少し不満を持っていました。そこで妃美佳は鞠香とともにある計画を考えます。それは、結婚式当日2人が入れ替わるということです。妃美佳はもし映一が最後まで見抜けなかったら別れるつもりでした。一方、鞠香は鞠香で考えがありました。妃美佳と鞠香を英一が間違えたというのは鞠香が妃美佳にいったデマで本当は英一は一目で気づいていました。これにより鞠香のプライドは傷つけられたため、この結婚を許せば映一以上の男性を見つけなければならないと密かに対抗心を燃やしていました。だから入れ替わって映一を騙すことで英一が妃美佳と鞠香の違いに一目で気が付いたあの日のことは間違いだと証明し優越感に浸ろうとしていました。しかし、結婚式の途中で火災を知らせる警報が鳴ってしまいます。すると映一は参列席にいた妃美佳の手を取ります。その後、鞠香が映一に声を掛けると、『勘弁してよ』と英一は言いました。英一は今日だけは新婦の妃美佳の好きにさせようと入れ替わっていることに気が付いていながらもそのままにしていたのです。つまり映一は本当に妃美佳のややこしい部分に気が付いていて、彼女たち以上にややこしい男性なのです。また鞠香は映一と妃美香の二人に負けを認め、もっとややこしい相手を見つけなければならないと意気込みます。私はこの物語を読み終えた後、すごくややこしい設定だと思いました。でも、一人一人の個性が際立っていて、とても面白いと思いました。また、妃美香のややこしさを超える鞠香よりもややこしい英一と、その栄一以上の男を探そうと頑張る鞠香の姿に笑ってしまいました。他の物語も同じようにとても楽しく読めました。内容に辻村深月さんの他の作品に登場する人物が出てくることがあったので、もっとたくさん辻村さんの本を読みたいです。

57週目:1月11日~1月17日は次の本(計1,042ページ)でリーディングマラソンの予定です。
・辻村深月「クローバーナイト」(光文社文庫) P429
・辻村深月「きのうの影踏み」(角川文庫)P256
・井上ひさし、平田オリザ「話し言葉の日本語」(新潮文庫) P357

2021年1月3日日曜日

56週目:1月4日~1月10日のリーディングマラソン予定

前週、55週目:磯田道史「無私の日本人」、村岡恵理「アンのゆりかご 村岡花子の生涯」、辻村深月「盲目的な恋と友情」の計1,117ページ、55週目までの累計は62,415ページです。

 磯田道史「無私の日本人」は、「穀田屋十三郎」「中根東里」「大田垣蓮月」の3話が入っています。その中でも1話目が一番面白かったです。舞台は東北の奥州街道沿いの仙台藩吉岡宿です。吉岡宿の人々は、普通の農民のように年貢だけではなく、藩が街道を往来するときに「伝馬役」という荷物や人を運ぶための課役がにより負担がかかっていました。藩主伊達家も宿場町がなくなってしまうと困るため「伝馬御合力」という制度を作りましたが、吉岡宿は但木家の領民であって伊達の領民ではないため、殿様から支援がもらえないということで、吉岡宿には支払われることがありませんでした。そこで主人公の穀田屋十三郎はこのままでは吉岡宿がつぶれてしまうと思い菅原篤平治という茶師に相談します。菅原篤平治は吉岡宿で一番頭がいい人でした。菅原篤平治は「藩はお金に困っているため、まとまった金子を作りそれを藩に差し上げ、ご利息を頂く」という秘策を考えます。この『穀田屋十三郎』は『殿、利息でござる!』という映画にもなっています。ぜひ見てみたいです。また、ほかの2遍もすべて実在した人物がモデルになっています。あまり有名ではない無名の日本人にこんな方たちがいたことを知りとても興味深いと思いました。いろいろな本を探してもっと詳しく知りたいです。

 村岡恵理「アンのゆりかご 村岡花子の生涯」は、モンゴメリの描いた赤毛のアンを翻訳した人の生涯を描いた本です。『花子とアン』というNHKの連続テレビ小説にもなりました。村岡花子さんの旧名は安中はなです。山梨県の甲府市で1893年に産まれました。元々、父親がクリスチャンで村岡花子さんも洗礼を受けます。村岡花子さんは小さい時から成績は優秀でした。その後、村岡花子さんは9歳で東洋英和女学院に入学します。家は貧しかったのですがクリスチャンのみ学費が免除される制度がありそれを利用して入学しました。ただしこの制度には今の奨学金のように奉仕活動の義務や、一定以上の成績を保つというような条件があります。ここでの生活がものすごく私はこの場面が一番印象的でした。初め村岡花子さんはアルファベットも読むことができませんでした。それに比べ周りの子は英語がペラペラでした。ここで10年間もの猛勉強をします。その後、村岡花子さんは柳原あき子さんに出会います。柳原あき子さんは名家・柳原家の次女でした。村岡花子さんはこの柳原あき子さんととても親しくなります。卒業後、村岡花子さんは『日本女性の過去、現在、将来』を卒業論文で書き称賛を受けます。その後、5年間山梨英和女学校の英語教師として勤務します。ここで、教師生活をしながら文芸雑誌に原稿を載せるなど活動の幅を広げていました。1919年の時、村岡敬三と恋に落ち結婚します。1921年、親友だった柳原あき子が社会運動家の宮崎龍介と駆け落ちをします。このことは世間に『白蓮事件』として知れ渡ります。しかし、村岡花子さんは柳原あき子さんの初めの結婚が政略によるものだと知っていたので、駆け落ちするほど好きな人ができたことに喜びを感じ10年ぶりに再会を果たします。しかし、1922年から悲しいことが続きます。まず、村岡敬三の父が亡くなります。1923年、関東大震災で村岡敬三の弟・村岡斎と水上家に養子に行っていた妹・雪子が亡くなります。また、水上家には村岡敬三の前妻との子・嘉男がおりその訃報も伝えられました。その3年後の1926年、夫・村岡敬三が当時はやっていた疫痢にかかり急死します。この続く不幸により村岡花子さんは、なかなか立ち直れなくなります。そんな村岡花子さんを支えたのは『マーク・トウェイン作 ザ・プリンス・アンド・ザ・ポーパー』です。これをきっかけに翻訳家になることを目指します。その後、婦人参政権獲得運動にお力を入れながら「子どもの時間」に出たり、歌人や小説家と親交を深めていきます。そんな中、花子の友達でカナダ婦人宣教師のミス・ショーが帰国します。このミス・ショーを通して村岡花子さんはモンゴメリ作の『アン・オブ・グリン・ゲイブルズ』に出会います。そして戦争が終わった1945年頃翻訳版が完成します。ドラマで一度村岡花子さんの生涯をみて少し知ってはいましたが、この本を通して細かいところや様々な苦難があったことを学びました。たくさんの人の協力が合ってからこそ今この世の中に『赤毛のアン』という素晴らしい作品が知れ渡ったのだとかんじました。時間があればまたドラマ『花子とアン』も見返してみようと思います。

 辻村深月「盲目的な恋と友情」の主人公は一ノ瀬蘭花です。小さいころからバイオリンを習っていた一ノ瀬蘭花は大学生になってからもアマチュアのオーケストラに参加していました。指揮者の茂美星近は彼氏です。一ノ瀬蘭花の母親は元タカラジェンヌでその影響を受けてバイオリンをやっていました。中学・高校にオーケストラ部はなかったためずっとソロで弾いてきました。大学生になってからアマチュアオーケストラに入部し、大きなホールで演奏をし始めます。第一バイオリンの中で蘭花が仲良くなったのが傘沼留利絵でした。彼氏の茂美は実力派指揮者・室井稔の下で勉強をしていました。室井の渡航に付き合うこともありベルギーとの間を行ったり来たりしていました。しかし、茂美は室井の妻・奈々子と過ちを犯し仕事を干されてしまいます。働かなくなった茂美は蘭花のことを金銭的に頼るようになります。この様子を見た留利絵は別れるよう勧めますが、未練がある蘭化には聞き入れてもらえませんでした。また、茂美のスマフォの中に蘭花の盗撮動画がありばらされる危険もありました。それから間もなくして茂美が自宅の近くにある橋から転落しました。茂美自身が酔っていて現場の柵ももろくなっていました。この事件は『死にたい』というメモが見つかったことから自殺として処理されます。茂美が亡くなってから1年間病気を理由にして会社を休んでいた蘭花ですが気力を取り戻していきます。やがて1つ年下の乙田と親しくなり結婚をします。この結婚に留利絵も招待されます。そして友人代表としてスピーチを始めようとしたときふたりの刑事が会場内に入ってきました。じつは茂美は自殺ではなく事故(殺人)で死んでいたです。あの日、茂美にお金を要求された蘭花は茂美のことを突き飛ばしてしまいます。その後蘭花がパニックになり逃げだした後に茂美のスマホを留利絵は持ち去ります。秘密を守り抜く覚悟をしていた留利絵でしたが蘭花が親友よりも結婚を選択したため留利絵はスマホを警察に送り付け共犯者のして蘭花と一緒にいることを誓います。最後に留利絵がどんでん返しをしたことに驚きました。初め裏表紙のあらすじを読んだときは、蘭花が彼氏を親友に奪われたり騙されたりされるのかと思っていましたが、全く違いとても楽しくハラハラドキドキしながら読むことができました。

56週目:1月4日~1月10日は次の本(計1,283ページ)でリーディングマラソンの予定です。
・辻村深月「島はぼくらと」(講談社文庫) P432
・辻村深月「光待つ場所へ」(講談社文庫)P432
・辻村深月「本日は大安なり」(角川文庫) P419

2020年12月27日日曜日

55週目:12月28日~1月3日のリーディングマラソン予定

前週、54週目:三浦綾子「細川ガラシャ夫人 下」、三浦綾子「塩狩峠」、夏目漱石「こころ 坊ちゃん ー 現代日本文学館」の計1,342ページ、54週目までの累計は61,298ページです。

 三浦綾子「細川ガラシャ夫人 下」は、先週読んだ本の続きです。私がこの本で印象的だった場面は『ガラシャがクリスチャンになったことが忠興にばれた場面』です。ガラシャがキリシタンになったと夫・忠興が知ったときはすでに豊臣秀吉によってキリシタン弾圧が進められていました。そのため、忠興はガラシャに信仰を捨てるように命じます。しかし、ガラシャは自分を殺してもいいから信仰だけは捨てないといいます。この他にも忠興は侍女たちのことを迫害します。それでもガラシャは信仰を捨てませんでした。私はこのガラシャの信仰の深さに感動しました。自分の命を差し出してまでも信仰を捨てないのは本当にすごいことだと思いました。私もはりつけにされても信仰を捨てないなど当時の人々の精神を見習いたいです。

 三浦綾子「塩狩峠」もキリスト教についての物語でした。主人公は永野信夫です。信夫は父の貞行、祖母のトセと東京に暮らしていました。信夫は実の母は死んでいるとずっと思っていましたが実は生きていて、クリスチャンであったためキリスト教嫌いな祖母に別居をさせられていたことをしります。やがて祖母が死んでしまいます。これがきっかけで母の菊、妹の待子と暮らし始めます。はじめは信仰を持つ菊や待子との生活にとまどっていましたが平和に暮らしていました。そんなある日、親友となる同級生・吉川と知り合い仲が深まります。また、吉川の妹のふじ子にも特別な感情を抱きます。ふじ子は体が不自由です。吉川はそれからしばらくして北海道に引っ越してしまいます。しかし、その間も文通を続けます。また、信夫が中三になった時、母の甥・隆士が大学に行くため信夫と一緒に暮らすようになります。信夫は男らしく遊び上手な隆士のことが大好きになり、また自分が揺さぶられていきます。しかし、父の貞行が急死してしまいます。働き手が家からいなくなってしまったため信夫は中学校を卒業後、裁判所に就職します。そして、隆士の紹介で作家・中村春雨に出会います。クリスチャンでもある彼を通して信夫は罪や許しについて深く考えるようになります。吉川の祖母の葬式で、吉川が東京に来て再会をします。そして北海道にあこがれを抱きます。23歳になった信夫は北海道に移住し鉄道会社に就職します。そこでの仕事はうまくいきます。しかし、吉川の妹ふじ子は身体がどんどん弱くなっていってしまいます。そんなふじ子に信夫はあらゆる手を尽くします。また信夫は駅前で伊木に出会い神への信仰を自覚します。ここで私がおもしろく素晴らしいと思った場面があります。ある日同僚の給料を三堀という人が盗んでしまいます。しかし、キリスト教の教えにある隣人への愛をもつことを誓い一緒に旭川へ転勤します。そして旭川で洗礼を受けます。また信夫は、旭川へ行く前にふじ子にプロポーズします。そして結納の日、信夫の乗った札幌に向かう電車が事故を起こしてしまいます。最後尾の列車が分裂してしまい塩狩峠の斜面を落ちてしまった事故です。初め信夫はハンドルを使って列車を止めようとします。しかし、塩狩峠の斜面を下る客車は止まらず、カーブに入れば客車は転落し、乗客は助かりません。信夫は決心をし線路に飛び込みます。列車のタイヤは信夫を下敷きにして止まり、あとの乗客はみんな助かります。私はこのお話を読んだ時、信夫の人柄に感動しました。小さい頃はキリスト教に興味がなかった信夫ですが、徐々に感銘を受けキリストの教えをとても大事にしていることが伝わりました。またこのお話が実話をもとにしていることに驚きました。明治時代に塩狩峠で同じような事故があり、信夫のように自分が下敷きになることで列車の暴走を防いだ長野政雄さんというクリスチャンの方がいたそうです。私にこのような勇気はまだないと思います。隣人を愛し他人を救うために、命を差し出せるような心を持った人間になりたいです。

 夏目漱石「こころ 坊ちゃん ー 現代日本文学館」は、夏目漱石の代表作が入っていました。私は、『こころ』を読んだことがなかったのですべて読むことができてよかったです。『こころ』は簡潔に言うと親友Kを自分(先生)が恋愛を優先したことによって失った罪の意識から自殺を選んだ人の生涯が描かれていました。この本は半分が主人公にあてた先生からの書簡です。私は、はじめこの本がとても面白い本だとは思ったのですが伝えたい意図が分かりませんでした。しかし、この本が明治天皇がなくなりそれに殉死した乃木希典をきかっけに書いたものだと知り、明治時代の終わりを描いたお話のように感じました。明治という日本が大きく変わった時代が終わりまた新たな時代が始まることを表していると思いました。また余談ですが私は日本語で遊ぼうを通してしった「心よでは行っておいで しかしまた戻っておいでね やっぱりここがいいのだに 心よでは行っておいで」はこの夏目漱石の『こころ』の一部分だと思っていましたが、これは『八木重吉 こころよ』の死だったことも初めて知りました。

55週目:12月28日~1月3日は次の本(計1,117ページ)でリーディングマラソンの予定です。
・磯田道史「無私の日本人」(文春文庫)P384
・村岡恵理「アンのゆりかご 村岡花子の生涯」(新潮文庫)P431
・辻村深月「盲目的な恋と友情」(新潮文庫) P302

2020年12月19日土曜日

54週目:12月21日~27日のリーディングマラソン予定

 前週;53週目:三浦綾子「細川ガラシャ夫人 上」,加納朋子「カーテンコール」、芥川龍之介「羅生門 蜘蛛の糸 杜子春  ほか18篇-現代日本文学館の計1,105ページ、53週目までの累計は59,956ページです。

 三浦綾子「細川ガラシャ夫人 上」は、三浦綾子さんの歴史小説です。細川ガラシャは明智光秀の子供です。今、「麒麟が来る」で明智光秀が話題になっているので読んでみました。ガラシャは、もともと明智玉子と呼ばれており何不自由のない暮らしを送っていました。小さい時から美人で賢かったそうです。16歳になった時に織田信長の命令で細川忠興のもとへ嫁ぎます。「麒麟が来る」では細川忠興の父、細川藤孝(幽斎)とガラシャの父、明智光秀はとても仲が良いです。玉子は嫁いだ後キリスト教に出会い洗礼を受けクリスチャンになります。この時代、女性は男の所有物でしかなく政略の道具として使われていました。そんな時に細川ガラシャは自分を人間らしい生き方を貫いていきます。この本(上巻)ではまだ織田信長が生きており、キリスト教は迫害をあまり受けていません。この本では私のあまり知らなかったガラシャの幼少期が描かれています。小さいころから自分の意見をしっかり述べるなど、ものすごくしっかりしていて頭の良かった方なのだと知りました。しかしこの後、信長を自分の父親が殺してしまいます。また、豊臣秀吉によってキリスト教が厳しく罰せられていきます。ガラシャがどのような生き方をしたのか早く下巻を読みたいです。

 加納朋子「カーテンコール」は学園ストーリーで心の温まる物語でした。舞台は私立萌木女学園という大学です。私立萌木女学園は、経営状態が悪化してしまい廃校を余儀なくされています。そんな中、大学側は単位をとれるようにしていたにもかかわらず、単位をとれず卒業できないかもしれない学生たちが10名ほどいました。理事長先生はこの10名を何とか卒業させるために半年間の特別補講合宿を行います。この補講合宿機関の間は、外出禁止で食事も用意されたものだけ通信機器も使用禁止、部屋は2人部屋に割り振られ半年間他人と過ごすというとても窮屈なものでした。最初はみんな不満ばかり抱えていました。しかし、この合宿に参加している人たちは、コミュ障、寝坊魔、腐女子、食いしん坊な子から拒食症、トランスジェンダー、自傷癖の方までと訳アリの子たちばかりでした。そのため少しずつ自分の悩みを共有しあえるようになっていきます。そして、コンプレックスやなぜ学業不振になってしまったかなどの意外なことがわかってきます。私はこの本を読んでまず、理事長先生がとても素晴らしい方だと思いました。この理事長先生はとても暖かくいつも生徒のことを思っています。理事長先生の「人生という名の舞台の主役は自分」というメッセージが込められた一言一言が生徒の励みになっているのを感じました。また、最初は敵対していた子や心を閉ざしていた子たちが卒業式の時は悩みを解決するために一致団結している姿に感動しました。私も友達と協力してお互いを高めあうことのできる学級、学校にしたいです!!

 芥川龍之介「羅生門 蜘蛛の糸 杜子春  ほか18篇」は短編集で、彼の作品のうち「羅生門」「蜘蛛の糸」「杜子春」「トロッコ」などの物語は知っていましたが、その他は初めて読みました。また、知っていたお話も絵本で読んだり、一部だけしか知らなかったりしたものが多かったので、この本で詳しく知ることができとてもワクワクする本でした。私が一番印象に残ったお話は「蜘蛛の糸」です。この物語は絵本や教科書などで何度も読んできましたが、はじめから最後まで読んでみて改めて良い手本になるお話だなと思いました。犍陀多は生前、大泥棒でしたが一匹の蜘蛛を助けたということをお釈迦様は思い出し、地獄から助け出してやろうとお考えになり蜘蛛の糸を地獄の血の池まで垂らします。それに気付いた犍陀多は天国まで行けるかもしれないと思いよじ登っていきます。しかし、犍陀多がのぼっていると後ろから他の亡者たちが後についてよじ登ってきました。犍陀多一人でさえ切れそうなのに、こんな大人数が登ったら糸が切れて落ちてしまう、と考えた犍陀多はみんなを蹴落とそうとします。この様子を見たお釈迦様は、悲しそうな顔をしながら犍陀多のところで糸を切ってしまいます。私は生前に行った犍陀多の善い事は見習おうと思いました。しかし、地獄にいた時の犍陀多のように欲を張って他人を蹴落とすような人にはならないように気を付けたいと思いました。その他「杜子春」や「羅生門」などにも一つ一つメッセージがある良いお話だと思いました。今度は芥川龍之介の伝記も読んでみようと思います。

54週目:12月21日~12月27日は次の本(計1,342ページ)でリーディングマラソンの予定です。
・三浦綾子「細川ガラシャ夫人 下」(新潮文庫)P400
・三浦綾子「塩狩峠」(新潮文庫)P464
・夏目漱石「こころ 坊ちゃん ー 現代日本文学館」(文春文庫) P478

2020年12月13日日曜日

53週目:12月14日~20日のリーディングマラソン予定

 前週、52週目:赤瀬川源平「新解さんの謎」、三浦しをん「光」、太宰治「斜陽 人間失格 桜桃 走れメロス ほか7篇-現代日本文学館」の計1,254ページ、52週目までの累計は58,851ページです。

 赤瀬川源平「新解さんの謎」は、父からとても面白いと勧められたので読んでみました。辞書の中から突然「新解さん」という謎の男が現れます。新解さんは電話で「今、新明解にいる」といい、辞書の話をし始めます。「今、***ページの***という言葉のところにいるよ」という感じで、辞書を本のように読んでいる感覚になりました。またこの本の登場人物?は実在していて作者、赤瀬川源平さんの知人の弟子が「SM嬢」で文藝春秋の編集者である鈴木マキコ(氏名のイニシャルが "SM")(=現名:夏石鈴子)のことだったそうです。この本を読んで新解明国語辞典で紹介さfれている例文のおもしろさから辞書を味わって読むことの楽しさ、また、辞書は辞書でも4版と7版とではこだわりや内容が違うことや辞書の面白さを知ることができました。これからもっと普段から辞書を引いてみようと思いました。

 三浦しをん「光」は中学生が主人公の物語でした。中学生の信之と美花は島に暮らす同級生で付き合っていました。しかし、ある日この島に津波が襲い信之と美花、幼馴染の輔、数人の大人だけが生き残ってしまいます。そして島を離れる最後の夜、美花を守るために、信之と美花は山中という男を殺してしまいます。そして、それから25年たち信之は公務員として働き、妻と幼い娘と共に平穏に暮らし、美花は篠浦未喜という名前でミステリアスな女優として活躍をしていました。そんな信之の前に肉体労働に身を費やしている輔が現れます。輔は山中の持っていたカメラで信之たちが殺人を犯した瞬間をカメラに収めていました。そしてその写真を使って執拗に付き纏い、美花のことも脅迫し始めます。この本の登場人物には一人一人思い悩みがありました。私が驚いたのは、信之の妻が浮気をしていたことです。また、輔は親から虐待を受けていてずっと孤独感を抱いていました。暴力や浮気などいろいろな闇が描かれていました。でも、家庭の談話などの光を描かれていてとてもいい作品だと思いました。また、この本は映画にもなっていて、瑛多さんや南果歩さんが出演しているそうなのでぜひ見てみたいと思いました。

 太宰治「斜陽 人間失格 桜桃 走れメロス ほか7篇-現代日本文学館」は、タイトルにもあるように斜陽や人間失格などの太宰治の代表作と、「ダス・ゲマイネ」「満願」「富嶽百景」「葉桜と魔笛」「駆け込み訴え」「トカトントン」「ブヨンの妻」の7作が入っていました。今まで太宰治を読んでこなかったため、読んでみたほうが良いと思いこの本を選びました。どのお話も面白くてスラスラ読むことができました。私が1番心に残ったのは「走れメロス」です。ずっと国語の授業でやってきた「走れメロスが」先日終わったのですが、すこし内容や表現が違うところが面白かったです。教科書に載っている走れメロスは少しわかりやすくしてあるからか抜粋されているところもありました。逆にこの本には、メロスが荒れ狂う皮を鎮めようとしたときに、ゼウスという神に祈ったり、メロスが町について刑場に向かって走っているときに町の人々がセリヌンティウスのことについて話しているところを聞いたりする場面がありました。このように見比べながら読んだり授業でやったことを振り返りながら登場人物の気持ちになって読めたので物語にのめりこむことができました。他の物語も様々なところを舞台にして書かれていて面白かったです。

53週目:12月14日~12月20日は次の本(計1,105ページ)でリーディングマラソンの予定です。
・三浦綾子「細川ガラシャ夫人 上」(新潮文庫)P341
・加納朋子「カーテンコール」(新潮社)P280
・芥川龍之介「羅生門 蜘蛛の糸 杜子春  ほか18篇ー現代日本文学館」(文春文庫) P484

2020年12月5日土曜日

52週目:12月7日~12月13日のリーディングマラソン予定

 前週、51週目:髙橋睦郎「百人一首 -恋する宮廷-」、齋藤孝『超訳こども「アドラーの言葉」』、伊坂幸太郎「フーガとユーガ」、名古谷隆彦「質問する、問い返す―主体的に学ぶということ」、清水真砂子「大人になるっておもしろい?」の計1,057ページ、51週目までの累計は57,597ページです。

 髙橋睦郎「百人一首 -恋する宮廷-」は、百人一首の解説本のようなものですが一つ一つわかりやすく現代語に変えていて当時の情景が目に浮かびやすかったです。学校で百人一首を今の時点で60首ほど学びましたが、この本を読んで深く知ることのできた首がたくさんありました。先日の国語の授業で好きな一首を調べて発表するというものをやりました。そこで私は51番目の『かくとだにえはや伊吹のさしも草 さしも知らじな燃ゆる思ひを』という一首について調べました。あまり有名な首ではないので意味や作者についてしか調べても載っていませんでしたが、この本を読んでこの首にはたくさんの掛詞があったということに気づきました。学校の勉強プラスで参考にするのにとても良い本だと思いました。これからも使っていきたいと思います。

 齋藤孝『超訳こども「アドラーの言葉」』は、アドラー心理学として有名なアルフレッド・アドラーさんの言葉が子供向けに分かりやすく書いてある本でした。1章から5章までありましたが、勉強や生活面んどなどすべてにおいてとても大切だと思うことがたくさん書いてありました。読み進めていて小学校の時と変われたと思うとプラスに変えられていないものがわかり自分を振り返ることのできる本だとも思いました。そも真加出もこれからの目標にしようと思った言葉はP22の『学校は勉強を教えてもらうだけじゃんく、自分から進んで成長する場所だ!』です。ただ習ったことを勉強してテストをこなしていくのではなく学んだことを生かして生活に役立ててみたり、自主研究をしてみたりと自分自身でもっと高めていきたいと思いました。

 伊坂幸太郎「フーガとユーガ」は誕生日になると2時間おきに入れ替わって(瞬間移動して)しまう双子の「風我」と「優我」が主人公です。風我は運動が得意、でも、口が悪い弟。優我は勉強が得意で性格は穏やかなお兄さん。二人は父親からの暴力を受ける「僕」が「僕」を助けようと初めて特殊能力を使ったのが5歳の「僕」、この不思議な設定がすごくおもしろかったです。二人の目の前で起こる出来事は、父親から受ける暴力や小学校で目撃するいじめや虐待など世の中の悪の部分というか、人間の暗く影の部分で満ちています。正義感というよりも、目の前で起こることがあまりにもひどく、悪に満ちているから許せない、という彼ら双子の間にある考えの一致、その信頼感によって不思議な能力を駆使して対抗していきます。はじめは話の展開がよく分からなかったのですが、後々話が急に進んでいき、過去の出来事の全てがパズルのピースが埋まっていくような急展開のストーリーでした。双子はいつも一緒でこれからも一緒、と思っていたのに、優我が死んでしまう結末には胸がしめつけられました。

 名古谷隆彦「質問する、問い返す―主体的に学ぶということ」は、大目にもある通り主体的な学びとはどのようなものかについて説明された本でした。少し難しかったですが、何となく理解することができました。日本では、間違っていないかどうかを気にするので発言できない、失敗してはいけないという考えに囚われてしまう子どもがいるという指摘がされていました。そして子どもたちの自己肯定感が低いのは、何もしない方が周りから叩かれずに無難に過ごせていけるというメッセージを大人や教師が送っているからかもしれない、と。「ぶれない人は格好いいか」と問いかけ、それに対し「間違う権利」があるのと同時に「誤りを訂正する権利(と勇気)」とを持ち合わせているのではないか、そして、その往復、相互作用の中から「自ら学ぶ主体」が立ち上がってくるのだとしている点が印象に残りました。

 清水真砂子「大人になるっておもしろい?」は、私自身、これまで何度か悩んだことのあることについて書いてありすごく参考になりました。例えば『一人でいるっていけないこと?』や『生意気っていけないこと?』でs。『一人でいるっていけないこと?』は前まで友達お琴で少し気にいていた部分がありましたが、今は、別にいつでも友達といて特定の子を作らなう手もいいのでは?と思うようになっていたことでした。この本にも同じようなことやまた別の視点から見たことが書いてあり気が楽になりました。
 
52週目:12月7日~12月13日は次の本(計1,254ページ)でリーディングマラソンの予定です。
・赤瀬川源平「新解さんの謎」 (文藝春秋) P320
・三浦しをん「光」(集英社文庫)P376
・太宰治「斜陽 人間失格 桜桃 走れメロス ほか7篇-現代日本文学館」(文春文庫) P558

2020年11月29日日曜日

51週目:11月30日~12月6日のリーディングマラソン予定

前週、50週目:葉室麟「蜩ノ記」、山本博文「こんなに変わった歴史教科書」、渡辺和子「面倒だからしよう」、山極寿一「『サル化』する人間社会」の計1,042ページ、50週目までの累計は56,540ページです。
 
 葉室麟「蜩ノ記」は、映画にもなった本です。豊後羽根藩士の壇野庄三郎は城内で刃傷沙汰を起こしてしまい、切腹の代わりに、家老・中根兵の命令で向村に幽閉されている元郡奉行の戸田秋谷の監視を命じられます。秋谷は7年前、先代藩主の側室と不義密通を犯したとされ、10年後の切腹を命じられており、あと3年でした。しかし、庄三郎は、自然豊かな村で人々から慕われる、清廉な秋谷と、姿を見ているうちに本当に秋谷が事件を犯したのかと疑問が生まれ何としてでも秋谷を切腹から救おうと事件の調査をし始めます。そして本当のことがわかりました。実際、秋谷は不義密通などは起こしてはおらず、家老・中根の絡んだお家騒動に巻き込まれていたのです。もともと、小役人だった中根は、家老の地位まで上り詰めるため、高利貸し店の播磨屋吉左衛門に協力してもらいその見返りとして播磨屋の娘をお美代の方に仕立てて先代藩主の側室にしていたのです。この事に気付いた先代藩主は寵愛していたもう一人の側室の子を世継ぎにしようとしましたが、お家騒動によってその側室の子は暗殺され、側室の方も命を狙われますが、その危機を救ったのが幼馴染であった秋谷だったのです。そして先代藩主は家譜の編纂を秋谷に託して死んでしまいます。ここで家老・中根は家譜の中に悪行の証拠が書かれていることを恐れ、真相を知る秋谷を亡き者にしたのでした。この本の最後は、悲しい結末でしたがとても感動しました。この事件は、村の民たちをも巻き込む大ごととなってしまいます。秋谷は、村民の人たちに危害が加わらないように自分の命と引き換えに一揆をおさめようとします。この本を読んで。私も秋谷のように、正しい道を人に流されずに自ら判断し他人のために自分を差し出せるような立派な人間になりたいです。この『蜩ノ記』の映画も一度見ましたが、忘れてしまったのでもう一度見返そうと思います。

 山本博文「こんなに変わった歴史教科書」はタイトルが面白そうだったので読んでみました。この本には、昔(約30年前)と今で変わった歴史のことなどが面白く書いてありました。私が驚いたのは、聖徳太子や足利尊氏、武田信玄などの肖像画がすべて別人のものだったということです。今までの、聖徳太子や武田信玄のイメージが覆されてとっても面白かったです。私の父母の習った用語と私の習った用語は意味が同じでも違う言い方をするものがあるということは学校の先生からの話など知っていましたが、この本を読み、具体的にたくさんの違いについて学ぶことができました。

 渡辺和子「面倒だからしよう」には、人間としてとても大切なことがたくさん書いてありました。一つ一つの言葉がすべて心に刺さったのですが、その中でも一番印象に残ったのはP19の『新しい気持ちで毎日の仕事に取り組む』です。このお話には「1回1回が仕始めで仕納め」「最初で唯一で最後」というふうに書いてありました。次があるからいいやではなく一つ一つの学びを大切に生活していきたいと思いました。他にもたくさんの心に響く言葉がわかりやすく書いてありました。これからも折を見てページを開いてシスター渡辺の言葉に触れていきたいです。

 山極寿一「『サル化』する人間社会」は霊長類研究、サル学の第一人者の本です。最近は、日本学術会議でもニュースで発言されています。この本は、ゴリラと人間の生活を比べて描いてあり、とても分かりやすく頭に入ってきやすかったです。筆者は、ゴリラ、サル、チンパンジーの群れ、集団での生活の方法について比較をして、人間とどう違うのかを考えます。人間の脳の発達と身体の成長のスピードの関係、熱帯雨林から離れたことで幼児死亡率が急増し、子どもをたくさん産む必要が生まれ、そのために離乳期を早め次の出産を準備するようになったこと。離乳させないといけないのに赤ちゃんはよく泣くし、よく笑う、だから母親だけでなく周りの大人の協力も得ながら共同保育をするようになり、家族が必然的に生まれ、更に複数の家族がコミュニティー、地域社会を形成していった。この「家族」と「地域」の両方をうまくやれるのが人間の特徴で他の霊長類にはないのだそうです。そのために重要なのが「共感力(コミュニケーション)」。でも、コミュニケーションの変化によって家族と地域が崩壊しつつあり、個人というものがどんどん前面に出て、自己実現、自己責任ということが問題になり、個人が様々なことに裸で接する時代になってしまいました。家族のフィルターもなく、共同体というフィルターもない。個人だけが様々な制度と向かい合って、社会がどんどん閉鎖的になっているというのが現代の状況。結果として「人間社会はサル化(どちらが強いか弱いか認知し行動)してきている」としています。そして、これからのIT社会、グローバル社会では、家族が集まったコミュニティーというものをしっかりと再建して「社会資本」を取り戻さなくてはいけないとしています。私たちの未来ってどうなるのだろう、と少し不安にもなりましたが、情報技術を賢く使いつつ、ネットワークを広げ、ITだけではなく身体や五感を使ったコミュニケーションを心がけたいと思いました。
 
51週目:11月23日~11月29日は次の本(計1,057ページ)でリーディングマラソンの予定です。
・髙橋睦郎「百人一首 -恋する宮廷-」 (中公新書) P229
・齋藤孝『超訳こども「アドラーの言葉」』(KADOKAWA)P80
・伊坂幸太郎「フーガとユーガ」(実業之日本社)P284
・名古谷隆彦「質問する、問い返す―主体的に学ぶということ」 (岩波ジュニア新書) P224
・清水真砂子「大人になるっておもしろい?」 (岩波ジュニア新書) P240

2020年11月22日日曜日

50週目:11月23日~11月29日のリーディングマラソン予定

前週、49週目:辻村深月「凍りのくじら」、鈴木貴博「ぼくらの戦略思考研究部」、小泉武夫「いのちをはぐくむ農と食」の計1,010ページ、49週目までの累計は55,498ページです。

 辻村深月「凍りのくじら」は、600ページ近くあり、一般の小説の2倍ほどの分量のある本でしたが、物語でとても面白かったのでスラスラ読めました。また、この本にはたくさんの「ドラえもん」の道具が出てきます。主人公は女子高生の理帆子です。理帆子は、心の寂しい女の子、そして、5年前に失踪した父親がいました。この父親は、ドラえもんの作者「藤子・F・不二雄」さんのことを「先生」と崇める大ファンでした。夏のある日、理帆子は図書館で写真を撮らせてほしいという男の子に出会います。その男の子と接していくうちに内気だった理帆子は新しい自分を見せていきます。そしてそのころから、不思議なことが起きていきます。途中ストーカーとして出てくる若尾に対しては、怖い人だと思いました。こんな人間にはなりなくないです。でも、何か腑に落ちない点がまだあります。この本を読んだほかの方の意見を読んでみると、別の視点から若尾のことや、理帆子のことを見ている方がいたので改めてもう一度読んでみたい本です。

 鈴木貴博「ぼくらの戦略思考研究部」は戦略思考について学校を例えにしながら書かれていました。「反日」という考え、思想についてや、政治の裏側についてなど結構深い話が書いてありました。私が驚いたのは中国のドラマです。抗日ドラマと言われているらしいのですが、そのドラマは、残虐な日本兵に肉親を殺された主人公が立ち上がり、復讐をするというような内容です。中国の方たちを、日本の兵隊さんが殺したというのは事実かもしれませんが、そのようなことを『娯楽』で後世に伝えていることに驚きました。こう言うことは、「中国だから」ということではなく、どんな国でも過去に起こった悲しいことを『娯楽』にするということは亡くなった方たちにも失礼ではないかと思ってしまいました。正しい情報を身に着け、お互いの立場から物事を考えられるようになりたいです。

 小泉武夫「いのちをはぐくむ農と食」は、食べ物のについて深く考えさせられた本でした。まず、日本の農業ががけっぷちにあるということを実感しました。ニュースなどで少子高齢化のことや農家のことが取り上げられていますが、現在の日本において農業を継ぐ若手が足りないなどの理由で農家が危ないということは知っていましたが、この本で詳しい数値を見て、食料自給率が半分以下の40%をきっているなどということを知りました。また、外国からの輸入品も影響しているということもわかりました。他にも、コンビニ弁当のことや、給食のことなどについても書かれていました。コンビニに関しては共感することがたくさんありました。まだ食べれるのに賞味期限が切れてしまっているからという理由で、捨てられていく食べ物たちを本能に黙ってみていていいのかと思いました。生活に困っている方たちに少しでも分けてあげられる制度を、私たちも考え、日常生活のあり方を改めるべきだと思いました。

50週目:11月23日~11月29日は次の本(計1,042ページ)でリーディングマラソンの予定です。
・葉室麟「蜩ノ記」(祥伝社文庫)P416
・山本博文「こんなに変わった歴史教科書」(新潮文庫)P288
・渡辺和子「面倒だからしよう」(幻冬社)P162
・山極寿一「『サル化』する人間社会」(集英社インターナショナル)P176

2020年11月15日日曜日

49週目:11月16日~11月22日のリーディングマラソン予定

前週、48週目:佐野徹夜「アオハル・ポイント」、山極寿一「ゴリラは語る」、齋藤孝「読書する人だけがたどり着ける場所」、川口淳一郎、山中伸弥「夢を実現する発想法」、本多時生「夢をかなえる」の計1,118ページ、48週目までの累計は54,488ページです。

 佐野徹夜「アオハル・ポイント」の物語設定では主人公・青木にだけ、ルックス、コミュ力、学力などの要素から決まる「人のポイント」が見えています。そんな青木のクラスには、春日唯というポイントの低い、いつもクラスで浮いている子がいました。青木はその春日とポイントを高める努力をし、好きな人へ告白をしようとします。はじめは、学校が舞台でとても青春らしいと思いましたが、途中青木がポイントが見えるせいで、ポイントだけで人を判断してしまうことにとても悩む、少しつらいシーンがありました。この本を読んで学んだことは、好きなところがあるからこそ嫌いなところがあり、それらすべてが人それぞれの良いところ、ありのままの姿なのだということです。誰にでも数字に表すことのできないところがたくさんあり、それを伸ばす努力をすることが大切だと気づきました。私も他人からの価値観にとらわれず、自分の好きなことを伸ばしていきたいです。

 山極寿一「ゴリラは語る」は、中高生向けに書かれた本でとても読みやすかったです。著者は、人類学者でゴリラ研究の第一人者です。著者が、ゴリラを研究するためザイール共和国(現コンゴ民主共和国)に行き、そこでの体験やゴリラから学んだことが書いてありました。本の裏表紙にも書いてありましたが、ゴリラが人間の鏡になってくれる生き物、動物だということがとても面白いと感じました。私は、P69からの『争いは平和のために』という章が心に残りました。まず私は、この章の初めに書かれていた2頭のゴリラの喧嘩のお話に感動しました。2頭のオスが一触即発になった時、子供のゴリラが2頭のオスの足にそれぞれしがみつき引き離そうとしました。そしてオスも仲裁されれば、お互い戦う姿勢を見せ不満が少し解消されているので、すぐに喧嘩を辞めます。また、ゴリラのする喧嘩はお互いが感じている日々の不満を自己主張によって取り除く「平和のための争い」です。人間はお互いの意見をぶつけたらいつまでも言い続けたり、本当に戦争をしてしまうのではなく、ゴリラから謙虚に学び、仲直りをして良いところを見つけあえるようになっていくべきだと思いました。

 齋藤孝「読書する人だけがたどり着ける場所」は、本の良さがたくさん書いてありとても面白く、わかりやすかったです。まず、P4に書いてあった読書時間が0(ゼロ)の大学生が過半数を超えていることに驚きました。大学生の方々が過半数を超えているのであれば、中高生はどのくらいなのだろうと思いました。この本には『思考力を深める本の読み方』『知識を深める本の読み方』など身につけたいもの別に章が分けられており、おすすめの本もたくさん載っていました。私は、P124からの『人格を深める本の読み方』がすごく参考になりました。人格を深めるためには「偉大な人の器」に触れることが大事だとわかりました。〈ソポクレスのオイディプス王〉や〈夏目漱石のこころ〉など日本や世界を代表する文学者の本も手に取って読むようにしたいです。


 川口淳一郎、山中伸弥「夢を実現する発想法」は、山中伸弥さんと川口淳一郎さんの2人の方が偉業を成し遂げるまでの努力などが書かれている本でした。特に私がよく本を読み、憧れている山中伸弥さんは、初め外科医になろうとしていましたが、あまりうまくいかずアメリカにわたりそこで3年間研究をします。そして日本に帰国し、臨床研究をしますがアメリカと違いサポーターがほとんどいないため、毎日実験用のネズミの世話で終わってしまうという日々を過ごしていました。そのような挫折がたてつづきに起こり気力を失ってしまったそうです。しかし、たまたま応募した奈良先端科学技術大学院大学の研究者として採用され、今のiPS細胞の研究につながっていったそうです。その他、お2人の対談や私たちへのメッセージも書かれていて、とても励みになりました。勉強や学校生活の中でつらい時や不安なときはこの本を読み返してみようと思います。

 本多時生「夢をかなえる」には、歴史上に名を残した沢山の偉人の方々の名言が載っていました。私はP339の『「人のため」が「自分のため」』という章が印象的でした。その中でも、アインシュタインの『他人のために尽くす人生こそ、価値ある人生だ』やヘンリー・フォードの『成功に秘訣というものがあるとすれば、それは、他人の立場を理解し、自分の立場と同時に、他人の立場からも物事を見ることのできる能力である』が心にすごく響きました。自分のことばかり考えるのではなく、他人のためになるような誇りを持てる人生を送りたいです。そのために努力をたくさんしたいです。また、つらいことがあったらP93からの「いい努力を見つけるためのヒント」という場面も参考にしようと思います。

 49週目:11月16日~11月22日は次の本(計1,010ページ)でリーディングマラソンの予定です。
・辻村深月「凍りのくじら」(講談社文庫)P576
・鈴木貴博「ぼくらの戦略思考研究部」(朝日新聞出版)P256
・小泉武夫「いのちをはぐくむ農と食」(岩波ジュニア新書)P178

 

2020年11月7日土曜日

48週目:11月9日~11月15日のリーディングマラソン予定

前週、47週目:綾辻行人「十角館の殺人」、橋本淳司『水問題の重要性に気づいていない日本人ー「おいしい水の話」から「酸性雨の話」まで』、本多時生「考えすぎない」の計1,228ページ、47週目までの累計は53,370ページです。

 綾辻行人「十角館の殺人」は、芦田愛菜ちゃんが紹介していた本です。結構分厚い本でした。舞台は大分県です。このお話はミステリーですがトリックがすごく面白かったです。私の犯人の予想は場面ごとに毎回変わりました。犯人は最後まではわからなかったです。この本の面白いところは「最後の一行」で物語の謎がすべてがわかるところです。予想していた人もいたと思いますが、最後でどんでん返しされた読者さんも多いと思います。読むとハマるのでぜひ手に取ってみてください!!

 

 橋本淳司『水問題の重要性に気づいていない日本人ー「おいしい水の話」から「酸性雨の話」まで』は、日本と世界の水。また、きれいな水と体に害のある水について詳しく書かれた本でした。この本を読んで私は驚いたことや新たに学んだことなどがたくさんありました。まず、コンビニなどで売っている水はミネラルウォーターではないものもあることに驚きました。日本の水にはミネラルが少ないそうです。また、日本は1人1日320ℓを使用していてすごく恵まれているということも改めて実感しました。日本と距離の近い中国では、水不足がとても深刻です。日本で降る雨も境中の風などが混ざっているため環境破壊につながる物質が混ざっているかもしれません。
酸性雨の怖さについても知ることができました。酸性雨は、生物だけでなく土などの地面も劣化し、きれいな地下水を作る土壌の役割も壊してしまいます。ほかにも世界の水問題などを実感することのできるお話がたくさん載っていました。また、「ビールを流すとどんなふうに水は汚染されるのか」や著者の水に関する体験談など面白いお話も持っていてとても楽しみながら読むことができました。

 

 本多時生「考えすぎない」は、悩みがあるときや苦しい時どうすればよいかわからなくなったときに読むと元気が出る本だと思います。本のタイトルにもあるように目の前に起こる様々なことに対して「考えすぎない」ことが大切だということがよくわかりました。また、考えすぎてしまうのにもいくつかのパターンや考え方の癖があり、それに対してどのように対応して行ったらいいのかも詳しく解説してありました。今の私に関しては、例えば、友達関係のことで悩んだら一人の時間を大切にして別のことに集中、没頭しようと思います。勉強のことや進路のことで悩んだら一人で考えすぎたり、悩みすぎたりしないで周囲の大人に相談しながら早く解決をして区切りをつけようと思いました。これまで思い悩むことは度々ありましたが、幸い、今はそれほど深刻な悩みはないです。将来、また考えすぎることが出てきたら、この本で学んだことを思い出して参考にしたいです。 

48週目:11月9日~11月15日は次の本(計1,118ページ)でリーディングマラソンの予定です。
・佐野徹夜「アオハル・ポイント」(メディアワークス文庫)P327
・山極寿一「ゴリラは語る」(講談社)P94
・齋藤孝「読書する人だけがたどり着ける場所」(SB新書)P191
・川口淳一郎、山中伸弥「夢を実現する発想法」(致知出版社)P127
・本多時生「夢をかなえる」(アルファポリス文庫)P379

2020年11月1日日曜日

47週目:11月2日~11月8日のリーディングマラソン予定

前週、46週目:ヴィクトル・ユーゴー、豊島与志雄(訳)「レ・ミゼラブル(下)」、辻村深月「サクラ咲く」、マット ディキンソン、 原田勝(訳) 「エベレスト・ファイルーシェルパたちの山ー」、チョ・ナムジュ、斎藤真理子 (訳)「82年生まれ、キム・ジヨン」の計1,228ページ、46週目までの累計は52,142ページです。

 ヴィクトル・ユーゴー、豊島与志雄(訳)「レ・ミゼラブル(下)」は、前回の続きで読みました。「上巻」以上に「下巻」では、物語の背景にある社会の貧困問題の深刻さについて感じました。今、学校の歴史の授業でフランス革命とその後の貧困問題について学んでいます。作者について調べてみるとヴィクトル・ユーゴーは1802年生まれでフランス革命のすぐ後に生まれた方でした。この時代の子供たちは一日中働かされていて睡眠時間が3、4時間しかありませんでした。中高生ではなく小学生以下くらいの子供たちばかりです。「レ・ミゼラブル」でもその時代背景がよくわかり涙が出そうになりました。貧困問題(または格差問題とも同義でしょうか)は、私たちが生きている今、2020年の現代社会の問題でもあり、過去のことではありません。今でも学校に行けずに働いている子供たちがいます。その子たちにも目を向けて生活していきたいと改めて思いました。

 辻村深月「サクラ咲く」は、3つの物語が入った本でした。とても読みやすく面白い本でした。一つ一つの物語が別々のように感じたのですが最後まで読むとすべてつながっているストーリーでとても新鮮でした。また、あさのあつこさんがこの本について解説も書かれていました。内気な転校生、陸上部のかっこいい男子や内気な子、自分の思ったことを言えない女の子、不登校の子、外見などに悩む子など様々な瀬角を持った登場人物たちがいます。この物語の舞台である学校で成長していく姿に感動しました。友達に対して感じる感情など共感できることがたくさんありました。人間は、みんなはじめは子供で少しずつ成長していくということがよくわかる物語でした。

 マット・ディキンソン、 原田勝(訳) 「エベレスト・ファイルーシェルパたちの山ー」の主人公は『青年ライアン』です。ライアンは、ボランティアで派遣されたタンチェ村で倒れて生死をさまよっているときにシュリーヤという少女に命を救われます。ライアンは恩返しをするためにシュリーヤの頼みごとを聞きます。それは、エベレストにポーターとして行き帰ってこなかったカミに何があったのか調べてほしいということでした。実はカミは亡くなっておらず、実際にカミに会ってエベレストについて聞いていきます。このカミという少年は親が決めた結婚ではなく好きな相手と結ばれたいと願っていました。そんな時に、地元の少年の間でもあこがれの職業であるエベレスト登山のポーターにならないかという申し出がきました。雇い主は次期アメリカ大統領の有力候補であるパーティ(団体)です。しかし、私が考えていたよりもエベレスト登山のポーターは大変な仕事だと思いました。クレバスに落ちてしまうなど危険なこともたくさんあります。カミは、濡れ衣を着せられたり、隊から除外されたりもします。また、行方不明になったシェルパを探し出す場面では、少し怖く命がけの職業でもあることがわかりました。この本を読み、エベレストに登頂するまでには様々なサポートが必要で、シェルパがとても大切な存在だということがすごく伝わってきました。何事も陰ながらの立役者のが必ずいることを忘れず感謝の気持ちを持って生活していきたいです。

 チョ・ナムジュ、斎藤真理子 (訳)「82年生まれ、キム・ジヨン」は、前から気になっていた本でした。帯に「少女時代」のスヨンと「BTS」のラプモンの感想が載っていて更に興味を持ちました。大人の世界での話もありまだわかりにくいところもありましたが、この本を読みながら深く考えてみると、確かに男性の女性の間には社会に大きな壁があると思うものがいくつかありました。男と女で体つきなどは違うため体力の限界などの違いはあると思いますが、経済的なことや働く現場での格差、偏見はいけないと思いました。近年取り上げられているLGBTの方々に対しても大きな格差があるのは問題だと思いました。また一方、女性の知らないところで男性が感じてしまっている差別などもあるのかな、と気になりました。この本をきっかけに社会における男女の問題や違いについてもう少し目を向けてみようと思いました。

47週目:11月2日~11月8日は次の本(計1,038ページ)でリーディングマラソンの予定です。
・綾辻行人「十角館の殺人」(講談社文庫)P491
・橋本淳司『水問題の重要性に気づいていない日本人ー「おいしい水の話」から「酸性雨の話」まで』(PHP研究所)P253
・本多時生「考えすぎない」(アルファポリス文庫)P294

2020年10月25日日曜日

46週目:10月26日~11月1日のリーディングマラソン予定

前週、45週目:あさのあつこ「かんかん橋を渡ったら」、池内了(編)「科学と科学者のはなしー寺田寅彦エッセイ集ー」、ヴィクトル・ユーゴー、豊島与志雄(訳)「レ・ミゼラブル(上)」の計1,194ページ、45週目までの累計は50,914ページです。(目標の10万ページの中間地点を折り返しました!)

 あさのあつこ「かんかん橋を渡ったら」は6つの短編ストーリーが入っていました。短編ではあるのですが、1つ1つに厚みのあるお話でした。この本の舞台は、ある田舎町の小さな食堂「ののや」で真子という女の子が主人公です。この田舎町の真ん中に「かんかん橋」という石でできた古い橋があり、移動するときは老若男女ともに必ずこの橋を通ります。私は92歳のお菊おばあちゃんの話が印象的でした。菊おばあちゃんが人生を振り返っているお話です。菊おばあちゃんは、17歳で嫁入りをし4人の子供たちとの生活や夫を見送るまでとてもつらい経験をしてきました。この本を読んで、日々の様々な経験や出会いが次につながる力になっていくのだなと感じました。

 池内了(編)「科学と科学者のはなしー寺田寅彦エッセイ集ー」 は寺田寅彦の科学関係のエッセイがまとまって入っている本でした。「化け物の進化」や「電車の混雑について」、「夏目漱石先生の追憶」など様々なジャンルについて書かれていました。でも、私には読んでいて内容が少し難しく、理解不足に思いました。タイトルや冒頭が面白そうなのがいくつかあり、いろいろなことに興味を持てました。まだ内容を深く理解していないので、寺田寅彦さんについてもう少し知識を深めてからもう一度読みたいです。

 ヴィクトル・ユーゴー、豊島与志雄(訳)「レ・ミゼラブル(上)」は、とても読みやすい日本語の翻訳でどんどん読み進めていくことができました。今年の文化祭でESSクラブが『レ・ミゼラブル』の英語劇をやるので、この機会に本を読んでみました。少女コゼットとジャン・バルジャンという19年間牢獄にいた囚人のお話です。私がまず驚いたのは、ジャン・バルジャンの牢獄に入った理由です。19年間も牢獄にいたというのを読み、どんな悪い罪を犯したのだろうと思っていたら貧しい姪っ子たちのためにパンを1つ盗んだ罪だけでした。また、ジャン・バルジャンを温かく迎えた司教様にも感動しました。いろいろな人から冷遇されてきたジャン・バルジャンを温かく迎え、そこで盗みを働かれても許したことに驚きイエス様のようだと思いました。私もこのような人間になりたいです。冒頭だけでも、感動したり驚いたり時代背景に疑問を持ったりなど、様々なことを感じ、まだ心の中でモヤモヤしています。次の下巻を読むのが楽しみです。

46週目:10月26日~11月1日は次の本(計1,228ページ)でリーディングマラソンの予定です。
・ヴィクトル・ユーゴー、豊島与志雄(訳)「レ・ミゼラブル(下)」(岩波少年文庫)P374
・辻村深月「サクラ咲く」(光文社文庫)P297
・マット・ディキンソン、 原田勝(訳) 「エベレスト・ファイルーシェルパたちの山ー」(小学館) P365
・チョ・ナムジュ、斎藤真理子 (訳)「82年生まれ、キム・ジヨン」(筑摩書房)P192