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2021年2月27日土曜日

64週目:3月1日~3月7日のリーディングマラソン予定

前週、63週;辻村深月「スロウハイツの神様(下)」、マララ・ユスフザイ「わたしはマララ」、水樹涼子、文星芸術大学「まんが田中正造:渡良瀬に生きる」の計1,156ページ、63週目までの累計は71,587ページです。

 辻村深月「スロウハイツの神様(下)」は62週目で読んだ上巻の続きです。この間ではついに『コーキの天使』が誰だったのかがわかります。私がこの本を読んで感じたのは、『夢』をかなえることの難しさです。この本では成功をしている環などの苦労も描かれていました。とても仲の良い住人でも作品のすべてを肯定してくれるわけではなく否定的な意見もありました。その意見と戦う環が印象的でした。でもよい作品はたくさんの意見を出し合ってできていくものだと思うので、すべての作品をほめて肯定するよりも正直に否定的な意見があり、思ったことを伝えてくれる友達は素晴らしいと思いました。すごくリアルで夢に向かって走っている学生たちには、勇気を与える本だと思いました。私もたくさんの試行錯誤をしながら自分を高めていきたいです。

 マララ・ユスフザイ「わたしはマララ」はマララさんの活動していることが詳しく書いてありました。私はまず、マララさんは11歳からタリバンの考えは間違っていると主張していたことに驚きました。小学生で思ったことをはっきりと主張できる勇気などが素晴らしいと思いました。またとても有名な事件ですが、16歳の若さでテロにあっています。タリバンはマララさんが国際的に有名になることを恐れていたそうです。しかし、このテロによってマララさんは一躍有名になります。また14歳で国際平和賞の候補になり16歳で受賞されています。この本に載っていたマララさんの言葉で印象深かったのは『本とペンこそが私たちの武器である。一人の子ども、一人の教師、一冊の本、一本のペンが世界を変える。教育こそ解決策』です。小学生で自分の考えを主張し続け、私とほぼ年齢の変わらない16歳の時テロにあい国際平和賞を受賞したマララさんは私の尊敬する人です。マララさんとあまり年が変わらないことはとてもうれしく誇りです。私もマララさんを見習い身近なところからでも少しずつ社会に貢献できるような人になりたいです。

 水樹涼子、文星芸術大学「まんが田中正造:渡良瀬に生きる」は田中正造の障害が漫画で描かれていました。田中正造は明治時代に活躍した日本の衆議院議員です。足尾鉱毒事件の解決に力を注いだことで有名だと思います。田中正造は政治家になったばかりのころから様々な運動に参加をしています。逮捕された時もありました。この本を読んで田中正造も自分の考えをはっきりと勇気をもって主張できる方だと感じました。田中正造が衆議院議員として働いていたそんな時、自分の出身でもある栃木県の渡良瀬川付近で鉱毒事件が起こります。しかし政府は何度も田中正造が現状を訴えても積極的な鉱毒対策は行いませんでした。そのことに見かねた田中正造は、天皇に直接直訴をします。その他にも渡良瀬川の農産を復活させようと尽力したり、村の復興に貢献したりと全力を注ぎました。私は何度も何度もあきらめずに訴え続けるその覚悟を見習いたいです。地域のことだけを考え、自分の利益は全く考えずに行動することは本当にあるべき姿だと思いました。

64週目:3月1日~3月7日は次の本(計1,105ページ)でリーディングマラソンの予定です。
・小笠原喜康「中高生からの論文入門」(講談社現代新書)P244 
・戸田山和久「新版 論文の教室 レポートから卒論まで」(NHKブックス)P320
 *上の2冊は中学校の卒業論文準備に向けて再読します。
・辻村深月「傲慢と善良」(朝日新聞出版) P416
・白川義員「聖書の世界」(新潮社)P125

2021年2月20日土曜日

63週目:2月22日~28日のリーディングマラソン予定

 前週、62週;木原武一「要約世界文学全集1」、木原武一「要約世界文学全集2」、銀色夏生「詩集 散リユク夕ベ」の計1,157ページ、62週目までの累計は70,431ページです。

 木原武一「要約世界文学全集1」は世界の有名な文学が紹介されている本でした。この本の中で私が一番興味を持ったのはマルタン・デュ・ガールの『チボー家の人々』です。この本にはジャック、ダニエル、アントワーヌという3人の少年が出てきます。ジャックとアントワーヌはチボー家の子息で兄弟です。ダニエルはこの2人の友達です。この本は3人の青春を戦前から戦中にかけて描いています。このチボー家はとても厳しい家で、規律正しく育てられたアントワーヌは医者に、逆に反抗児だったジャックは革命運動に身を投げ、ダニエルは享楽家になります。しかし戦争がこの3人の運命を揺るがしていきます。早く本編を読んでみたいです。
 
 木原武一「要約世界文学全集2」も世界の有名な文学が紹介されていました。この本で私が気になった本は、E・アラン・ポーの『ウィリアム・ウィルソン』です。この本は僕から見たウィルソンについて書かれた物語でした。私がこの本を機になった理由は物語の内容よりも作者にあります。このE・アラン・ポーさんんはすごく不思議な人だったそうです。破滅型の人間ですごく斬新な本が多いそうです。そんなE・アラン・ポーさんの世界観に触れてみたいと思いこの本を選びました。

 
銀色夏生「詩集 散リユク夕ベ」 、はじめは静かな詩や弁駁による悲しみの市が多いなと感じましたが最後のほうになると支えてくれた友達への感謝や未来への希望となるような詩集でした。
私は、
『感情はコントロールできなくても
 行動はできる
 我慢するのは意志の力だ
 望みをかなえるのは行動力だ』

という箇所が共感しとても心に響きました。
感情に任せて進んでいくこともできるけれど、すべては自分の意志だということに気づかされました。正しい事なのかを判断し努力して行動すれば夢がかなうことを忘れないようにしたいです。
 
63週目:2月22日~2月28日は次の本(計1,156ページ)でリーディングマラソンの予定です。
・辻村深月「スロウハイツの神様(下)」(講談社文庫)P488
・マララ・ユスフザイ「わたしはマララ」(学研プラス)P429
・水樹涼子、文星芸術大学「まんが田中正造:渡良瀬に生きる」 (下野新聞社) P239

2021年2月14日日曜日

62週目:2月15日~21日のリーディングマラソン予定

 前週、61週;一校舎国語研究会「日本・名著のあらすじ」、一校舎国語研究会「日本・名著のあらすじ―精選40冊 」、星新一「マイ国家」、辻村深月「スロウハイツの神様(上)」の計1,214ページ、61週目までの累計は69,274ページです。

 一校舎国語研究会「日本・名著のあらすじ」は、名著と呼ばれる近代文学と古典文学のあらすじと読み方について一つ一つ丁寧に書かれている本でした。私は以前から知っていた本ですが、とても買ってみたくなったのは「とりかえばや物語」と言う物語です。登場人物は美男美女の双子です。この双子は面白いことに、女の方は男のような性格で男の方は女のような性格でした。これを見た両親は2人の性別を交換しようとします。初めは2人とも美男美女でものすごい出世をしとても順調に進んでいましたが、中宮に仕えている女官(男の方)やはりどうしても男なので仕えている中宮のことを好きになってしまったり、男(女の方)は同僚に怪しまれたりとだんだん複雑になっていきます。これは私の大好きな本で何回も読んでいます。今までは小学生向けしか読んだことがありませんでしたが、この本を読んで大人用の本も読んでみようと思いました。また、「とりかへばや物語」は本によって登場人物の名前や本の内容が少しずつ違うそうなのでそこの違いも楽しんでみたいです。近代文学、古典文学の名著といっても、その本が書かれた時代背景や作家の意図についてある程度知識がないと、読んでいてもよくわからないことがあります。名著のガイドブックのようなこの本をヒントに、興味を持った本がたくさんあったので、今後、ぜひ買って読んでみたいと思います。

 一校舎国語研究会「日本・名著のあらすじ―精選40冊 」は先ほどの本と同じシリーズですがさらに精選された必読書が紹介されていました。この紹介本の中からは「耳なし芳一のはなし」が一番気になりました。耳なし芳一は、すごく有名な話だと思います。しかし私は耳が取られると言う所までしか知りませんでした。しかしこの紹介本を読むともっとたくさんの話がありあることがわかりました。また書いた人や訳した人によって少しずつ内容が違うこともわかりました。国語の教科書だけでなく有名な著名人から海外の方が訳した本までの沢山の、の耳なし芳一を読んで違いを楽しんでみたいと思いました。小泉八雲さんにもとても興味がわいたので他の怪談も読んでみたいと思います。

 星新一「マイ国家」は31話が入った短編集でした。私が一番心に残った物語は「マイ国家」です。登場人物はすごく真面目な銀行の外勤係と一見普通の家に暮らしているけれどとても変わり者のおじさんです。物語は、銀行の外勤係の男がこの変わり者のおじさんの住んでいる家に行くところから始まります。インターホン鳴らしても誰も出てこなかったので、男は心配になっておじさんの家に勝手に上がってしまいます。するとこのおじさんは酒を振る舞うなどしてとても男を歓迎してくれました。しかしこの酒にはしびれ薬がはいっており男は逮捕されてしまいます。なぜ逮捕されたのかと言うとこのおじさんがマイ国家という自分の国を家に作っていた変わり者だったからです。この本の面白いところは、冗談や遊びで国を作っているのではなく、電話の国際線を切ったり凶器をを使ったりと本格的だというところです。裁判の話や刑罰の話を男おじさんから散々聞かされた後男は社会釈放されます。怖いし危ないけれど、自分の世界を持つ事は良い事だなぁと私は感じました。またこの男の人も外勤係として来ただけなのに、とんでもない災難に遭っていてとても面白い物語だと思いました。

 辻村深月「スロウハイツの神様(上)」はスロウハイツという現代版トキワ荘を舞台にした物語でした。スロウハイツはアパートです。このスロウハイツにクラス住民たちは皆作家や漫画家、画家などを目指す卵たちばかりです。
この物語には「コーキの天使」というものが出てきます。10年前山中でチヨダコーキの小説のせいで殺し合いが起きるという事件が起こり、登場人物の1人チヨダ・コーキは小説を書くことができなくなります。そんなチヨダ・コーキを救ったのが匿名で送られてきた手紙でした。この手紙の主を探しながら物語は進んでいきます。まだ上で結末までいっていないので私は「コーキの天使」は誰なのかすごく気になっています。次に続く下巻を早く読みたいです!!

62週目:2月15日~2月21日は次の本(計1,157ページ)でリーディングマラソンの予定です。
・木原武一「要約世界文学全集1」(新潮文庫)P478
・木原武一「要約世界文学全集2」(新潮文庫)P487
・銀色夏生「詩集 散リユク夕ベ」 (角川文庫) P192

2021年2月6日土曜日

61週目:2月8日~14日のリーディングマラソン予定

 前週、60週;井伏鱒二「黒い雨」、三浦綾子「道ありき<青春編>」、伊坂幸太郎「仙台ぐらし」の計1,056ページ、60週目までの累計は68,060ページです。

 井伏鱒二「黒い雨」は、8月6日に起きた原子力爆弾投下」を題材に描かれている物語でした。まず重明の姪、矢須子の縁談がなかなか決まらないところから始まります。縁談が決まらなかったのは矢須子が原爆病を患っていると地元で噂になっていたからでした。8月6日、その日、矢須子は少し離れた場所へ荷物疎開に行っていたため被爆しているはずがないと思い、重明は証拠として矢須子の書いた日記を読んでもらおうと清書しだします。しかし、その日記には黒い雨について書かれているところがありました。本当は、矢須子は重松たちが無事を確かめるため広島市に向かうときに黒い雨を浴びていたのです。また、重松たちと再会した後、市内を逃げ回ったためたくさんの放射線を浴びていました。このことを縁談相手への手紙に書くべきか重明はすごく悩みます。そんな時、矢須子が原爆症を発症し病気が悪化してしまいます。私はこの本を読み被爆してしまった方の後の苦しみを少しですが知ることができました。広島市にいた人はもちろんそれ以外の市にも被害が及んでいることはあまり知らなかったです。福島第一原子力発電所の事故もそうですが空気や水は隙間からもれると思います。漏れた放射線や汚染された水によって少しずつ私たちの体に悪影響を及ぼしていると考えると恐ろしいです。今までも放射線に関する本は読んできましたが、今本を通しても新たな知識を深めることができたと思います。また『黒い雨』は映画にもなっているので見てみたいです。

 三浦綾子「道ありき<青春編>」は三浦綾子さんの人生が書かれた本でした。まず私は、三浦綾子さんが17歳という若さで教員となりそれからすぐに肺結核にかかったことを知りました。三浦綾子さんの闘病生活については少し知っていましたがこんなに若くでなられていたことに驚きました。そして13年間、病院での長い闘病生活をされたそうです。また、三浦綾子さんが教員を辞められた後、酒やたばこに手を出したり2人の男性と婚約したりしていたことを知りとても驚きました。また結核で倒れた日はの結納の日の日だったそうです。その後、13年間もの闘病生活中に幼馴染で同じ結核と戦っている前川正さんと再会し人生が変わります。三浦綾子さんが苦しくて自殺しようとしたときも前川さんがいつも励ましていました。また、前川さんの影響を受けて三浦綾子さんは洗礼を受けられます。前川さんは三浦綾子さんと再会した5年後に病気が回復せず亡くなってしまいますが前川さんの遺言書がこれからの三浦綾子さんの人生の支えなっていました。この本は三浦綾子さんが三浦光世さんとご結婚される場面で終わります。この本には三浦綾子さんの人生がとても細かく書いてありつらい経験を沢山なさっていたことを実感しました。また、前川さんという方にも感銘を受けました。前川さんは三浦綾子さんの人生にキーパーソンだと思います。私もいつも周りで私のことを支えてくれる人たちへ感謝し大切にしながら過ごしたいと強く思いました。

 伊坂幸太郎「仙台ぐらし」はエッセイ本でした。この本は著者が仙台で体験したことが面白く書いてありました。「タクシーが多すぎる」「機械任せが多すぎる」などです。また2011年になってからのエッセイには「震災」についても書いてありました。私が一番面白くて心に残ったのは「映画化が多すぎる」です。著者がある夫人と話をしているところから始まります。婦人は『ゴールデンスランバー』という映画のロケのせいで街が渋滞だったと愚痴をこぼします。この『ゴールデンスランバー』は著者の書いた本で幸太郎さんはロケには関わっていないのですが、彼は少し申し訳なく思っていました。するとまた婦人が『重力ピエロ』という映画を見たと話してきました。この『重力ピエロ』も著者の作品です。ふじんはこの作品について「暗い話で嫌になっちゃった」とこの本を書いた本人に言いました。もちろん婦人は伊坂幸太郎さん本人だとは気づいてはいません。これでまた幸太郎さんは申し訳ない気持ちになっているという冒頭の場面から面白かったです。伊坂さんはこのように小説作品が映画化されることが多いそうです。作者の約10年に及ぶ仙台での様々な体験や感じたことが細かく書いてあり、私もそこで生活していたような気持になりました。伊坂さんの優しい人格にも触れられた気持ちになり、もっとほかの本も読んでみたいと思いました。

61週目:2月8日~2月14日は次の本(計1,214ページ)でリーディングマラソンの予定です。
・一校舎国語研究会「日本・名著のあらすじ」 (コスモ文庫)P255
・一校舎国語研究会「日本・名著のあらすじ―精選40冊 」(コスモ文庫) P255
・星新一「マイ国家」(新潮文庫) P336
・辻村深月「スロウハイツの神様(上)」(講談社文庫)P368