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2020年3月29日日曜日

16週目:3月30日~4月5日のリーディングマラソン予定

前週:今週は、レマルクの「西部戦線異状なし」を読み切れませんでした(想像していたより文章と内容が難しかったです)。来週、読みます!
 温又柔「『国語』から旅立って」、広島テレビ放送「いしぶみ~広島二中一年生全滅の記録」、篠原かをり「恋する昆虫図鑑」、誉田哲也「武士道シックスティーン」の計1,063ページのリーディングマラソンは走り切りました。15週目までの累計は16,629ページです。

 温又柔「『国語』から旅立って」は、台湾出身の温又柔さんによるエッセイです。温さんは、2歳のころ日本に引っ越してきました。温さんのご両親は、二人とも台湾人だったので日本語が片言でした。そのため「幼稚園」のことを「学校」と言ったり、話すときに「指示語」が抜けていたりしました。温さんは、そんな両親たちに自分が幼稚園などで習った日本語を教えたり、小学校の友達から「日本語が上手だね」と言われるたびに「国語」が大好きになっていきました。ある日、小学校の頃の同級生のお母さんに「又柔くんは、中国語が話せるの?」と聞かれます。お母さんが、「ずっと日本にいるから日本語だけだよ」というと同級生のお母さんは「もったいない」といいました。温さんのお母さんは、知り合いの日本に住む台湾人の一家が、家では「母国語」を忘れないように「中国語」、外では「日本語」と子供に教えていたら、どちらの言葉も中途半端になってしまった。ということを知っていたので自分と子供はそうなってほしくないと思い、家でも「日本語」を話していました。しかし、このことがきっかけで温さんは、日本に長くいるため中国語を少しずつ忘れていることに気がつきます。そこで温さんは再び中国語を勉強し直します。この頃、語学が大好きだった温さんは中学から高校生になるにつれて、だんだん疑問が浮かんできます。自分は、台湾人なのに日本語を話している。自分は台湾人なのに中国の人からは、同じ中国人だといわれる。一方、中国人なのに「中国語が下手だね」とも言われます。見た目や名前から中国人だと判断され中国語が上手だとも勝手に解釈されることに悩んだそうです。私の学校にもご両親にフランス人と日本人をもつ生徒がいます。外見は、日本人よりもフランス人に近いように見えます。私も最初あったときには、フランス語や英語が、ペラペラなのかなっと思いました。でも、その子は生まれも育ちも日本、そしてご両親も日本語がペラペラだったので日本語しか話せませんでした。私は、この本を読んで改めて母国の言葉や伝統大事にしながら、外国語を学びたいと思いました。また、見た目や名前だけでその人のすべてを勝手に判断しないようにしようと思いました。

 広島テレビ放送「いしぶみ~広島二中一年生全滅の記録」は、1945年8月6日の原爆によって全滅した広島二中の一年生と四人の先生たちの最後について、写真とともにまとめられた本です。全員ではないけれど30人ぐらいの生徒の写真も載っていました。この「いしぶみ」は中学一年生の国語の授業でやったことがあったので思い出しながら読みました。国語の教科書には一部しか載っていなかったのですべての文章を読むことができました。初めて知ったこともありました。まず、被爆したときに校庭にいた生徒321人のうち、原子爆弾が爆発した瞬間に亡くなった生徒が、少なくとも3分の1もいることです。また、321人のうち行方不明の生徒が半分近くいることも驚きました。私は原爆の話を読むたびに不思議に思うことがあります。アメリカが原爆を落とす前に一度上空から偵察に来たときは空襲警報が鳴ったのに、原爆が投下された時には、なぜ警報が鳴らなかったのか?ということです。今も真相は明らかになっていないみたいですが、もし警報が鳴っていれば被害は実際よりもっと小さかったのでは、と思います。我が子だと分からないほどの火傷というのが、現代の平和な日本に生きる私には想像できません。私と同年齢の子どもたちが全員、原爆の犠牲になったことを思うと、とても悲しかったです。全世界の人が仲良くできるように、私も行動していきたいです。

 篠原かをり「恋する昆虫図鑑」は、昆虫の特徴や性格について【擬態上手なカマキリ系女子】や、【もてない男なりの生き方ナガマルコガネグモ系男子】などと人間の世界に例えて面白く書いてありました。私が、一番面白いと思ったのは、【女子校育ち女子力皆無のアブラムシ系女子】です。私の通っている学校も女子校なので、題名からして共感できる部分が多いのかなぁと思い読んでみたところ,、共感より学びのほうが多かったです。
例えば、「アブラムシ系女子」とは、学校で女子にモテていた時のように男らしく振舞いすぎて現実ではモテない女子校出身に多い女子のことです。「アブラムシ系女子」の特徴には、「とにかく『ウケればモテる』と思っている・めんどくさくない女アピールをしすぎてめんどくさがられる・現実主義者ぶったロマンチスト」などがあるそうです。こんな性格を持った虫がアブラムシです。アブラムシは、ほぼメスだけで暮らし、オスは交尾の時だけという女子校スタイルがとても極端だそうです。また、生殖を行うメスと外敵と戦う兵隊アブラムシがいて、兵隊アブラムシは私たちの知っている普通のアブラムシと全く違う形をしていて毒をもっており生殖能力を持たないため、成虫になる前にい死んでしまうそうです。私は、アブラムシはアリにおいしい蜜をあげる代わりにテントウムシから守ってもらったり、花や草にびっしりくっついているイメージしかありませんでした。ウェブサイトでも調べてみましたが、足が長く丈夫でほかの昆虫を殺すと書いてありびっくりしました。生物には、同じ種類だけど見た目も性格も異なるものがたくさんあることがわかりました。これからも自ら積極的に生物について調べていきたいです。

 誉田哲也「武士道シックスティーン」は、剣道部が舞台の学園ものです。私が一番ドキドキしたところは、272ページからの『18.どうしちゃったの?』です。磯山さんという子は、とても剣道が上手です。しかし、ここでは、急に磯山さんが部を退部したいと言い出します。主人公の西荻早苗は、これまで何度か磯山さんとケンカをしてしまい、ひどいことを言ってしまったと後悔していました。今回の退部は「それが原因ではないか」と、とても心配しますが、仲間に励まされていくうちに自分の言ったことが原因でないことを知ります。しかし、磯山さんは「もう前みたいには、勝てないかもしれない」と言います。歯車が狂ってしまったといい、あまり部に顔を出さなくなりました。私は、予選直前のこの出来事にハラハラドキドキしました。磯山さんは、体育の推薦で、学校にも入ったため何があったのかとても気になりました。この本は、学校で先生が紹介してくださった本です。この本には、「セブンティーン」、「エイティーン」と続編があります。面白かったので次の週も引き続きシリーズを読み進めたいと思います。

3月30日~4月5日は次の本(計1,166ページ)でリーディングマラソンの予定です。
・レマルク・秦豊吉 訳「西部戦線異状なし」(新潮文庫)P338
・石川洋「13歳からの人間学」(致知出版社)P194
・椋鳩十「椋鳩十の名犬物語」(理論社)P219
・誉田哲也「武士道セブンティーン」(文春文庫)P415

2020年3月22日日曜日

15週目:3月23日~3月29日のリーディングマラソン予定

前週:予定どおり、椋鳩十「椋鳩十まるごとシカ物語」、高橋源一郎「答えより問いを探して」、エーリッヒ・ケストナー「飛ぶ教室」、寮美千子・奈良少年刑務所受刑者「世界はもっと美しくなる」、マヤ・ムーア「失われた福島のバラ園」、佐々木成三「あなたのスマホがとにかく危ない」ジョセフ・ダグニーズ 文、渋谷弘子 訳「フィボナッチ~自然の中にかくれた数を見つけた人」の計1,207ページ、14週目までの累計は、計15,566ページです。

 椋鳩十「椋鳩十まるごとシカ物語」は、8つの鹿のお話が載っていました。私が一番面白いなと思ったのは、「子ジカほしたろう」というお話です。このお話は、主人公の花子が怪我をした子鹿を手当てし仲良くなるところから始まります。ほしたろうが立派に成長したある日、花子が野犬に襲われます。そこにほしたろうが来て怪我をしながら野犬を追い払ってくれます。私は、動物と人は心を通わせることができるのだ、と改めて思いました。

 高橋源一郎「答えより問いを探して」は、高橋源一郎さんの講演会の内容が書いてありました。そのため、高橋、生徒などと話し言葉で書いてあり、読みやすかったです。高橋源一郎さんのおすすめの本を説明に加えながら話していて、参考になりました。高橋源一郎さんが本を朗読し、その本の感想を指名された生徒が答える、という場面が何回か出てきますが私も、その場で講義に参加しているかのように読むことができました。私の意見と、全く違うことがありましたが、そういう見方もあるんだなぁと受け入れて読むことができました。1番学ぶことが多かった講座は1日目の「自分で探さなければ、先生には出会えない」というお話です。高橋源一郎さんの好きな本の一つが「ヴェニスに死す」だそうです。この本は5~6年に一度は読み返しているそうなんですが、気づいたら主人公の老人よりも歳をとっていたそうです。この本の中にいる先生の言いたいことにやっと気づけたと書いてありました。本を開いて読まなければ、その本の中の先生には出会えない。また、今もう亡くなっている作家が書いた本の方が、何十年、何百年も生き続けているから生き生きと話してくれる、と高橋源一郎さんは書いています。私も、たくさんのジャンルの本を手に取って読み、本の中の先生に出会っていきたいです。

 エーリッヒ=ケストナー「飛ぶ教室」は、作家の高橋源一郎さんが紹介していた本です。「まえがき」が2つあり、そのあと第12章まで話が続いています。この本は、最初第1章と書いてある所の横に校舎の壁を、窓から窓へわたる生徒、ダンスをならう少年たち、などと目次のように書いてありこの章では、こんなお話が書いてあるんだと見通しをつけて読めました。私は、主人公の友達であるマルチンが、最上級生に向かってはっきり意見を言っている姿が、とても勇敢だと思いました。先生とのいざこざや最上級生の理不尽な意見に向かっていく主人公、そしてマルチンたちを応援しながら読みました。
 
 寮美千子、奈良少年刑務所受刑者「世界はもっと美しくなる」は、17歳以上~26歳未満の人たちが収容されている、奈良少年刑務所の受刑者たちが、そこで、国語を教えることになった寮美千子さんの授業で書いた、詩が載っています。私が1番心に残った詩は、P40の「父と母から教わったこと」です。
 ——-
 「あんたなんか産むんじゃなかった」という母の言葉
 ぼくを湖に突き落として殺そうとした父の行動
 小さい頃からぼくは
 「生きていてはいけない人間」だと教えられました
 入水 首つり 薬の大量服薬......
 病院のベッドで 母からかけられる言葉は
 「まだ生きてたん?死ねばよかったのに」でした
 大人は 誰も助けてくれなかった
 僕には 生きる意味も価値もありません
 いまでも 考えは変わっていません
 ぼくは 必要のない人間です
 ただ 生きていくだけです
 これからも ずっと
 ——-

 衝撃でした。こんなことを自分の子供に言う親がいることが驚きでした。

 この詩を書いた人が自分は必要とされている、価値のある人間だということに気づいて欲しいです。犯罪者と聞くとすごく怖いイメージがあります。でも、この本を読んで、とても心が優しい人たちだと思いました。失敗しても、励ましたり、人と少し違う人のことも受け入れたり、自分の意見をはっきり言えたりと、私たちよりも心が広いと思いました。また、どの受刑者も早くに親が亡くなったり、親に暴力を振るわれていたり、家が借金まみれだったりと、それぞれ大変な思いをしていたことも知りました。これから、もしそのような人たちに会ったら、犯罪者だから怖いという偏見を持たずに悩みを聞くなどして普通に接したいです。

 マヤ・ムーア「失われた福島のバラ園」は、福島県双葉町にあった「双葉バラ園」の写真集でした。ここは、約750種類のバラが咲いていて年間約5万人もの人が訪れる場所でした。しかし、3月11日におきた東日本大震災によって荒れ果ててしまいます。このバラ園を作った岡田克秀さんは、17歳の時にバラと出会ってから約50年かけてバラ園を作り上げてきました。写真集には、「3.11前の姿」と「3.11後の姿」が両方載っていました。比べてみると、とても綺麗だったバラ園が雑草に覆われていました。双葉町のバラ園は、元の姿に戻るまですごく時間がかかります。私は、もっと早く「双葉バラ園」を知ることができたらと思いました。1日でも早く東北が復興できるようボランティアなどに参加したいです。

 佐々木成三「あなたのスマホがとにかく危ない」は、元警察の捜査一課の人がスマホによる被害を元にデジタル犯罪から身を守る方法について、書いてある本です。私は、スマホの危険について初めて知ったことがたくさんありました。Googleマップのタイムラインで1分単位で、位置情報が記録されていることに、驚きました。SIMカードにも、ロックを掛けておくと少し面倒くさいけど安全だということも知りました。スマホを正しく使いたいと思いました。

 ジョセフ・ダグニーズ 文、渋谷弘子 訳「フィボナッチ~自然の中にかくれた数を見つけた人」は、「フィボナッチ数」を見つけたレオナルド・フィボナッチについて書かれた絵本でした。私は、初め数学者なら小さい時から頭がすごくキレていたのかなぁと思っていました。しかし、実際には「のうなし」と呼ばれていたことに驚きました。本当は、授業が退屈で外にある様々なものを数えていたみたいですが、周りから見るとほんやりとしているようだったんだと思います。その時代に、インド文字を使うなど人とは違うことをして、みんなからのうなしといわれながらも、自分の好きなことに没頭して、新たな発見をしたことに尊敬しました。

3月23日~3月29日は次の本(計1,401ページ)でリーディングマラソンの予定です。
・温又柔「『国語』から旅立って」(新曜社)P259
・レマルク・秦豊吉 訳「西部戦線異状なし」(新潮文庫)P338
・広島テレビ放送「いしぶみ〜広島二中一年生全滅の記録」(ポプラ社)P183
・篠原かをり「恋する昆虫図鑑」(文藝春秋)P207
・誉田哲也「武士道シックスティーン」(文春文庫)P414

2020年3月15日日曜日

14週目:3月16日~3月22日のリーディングマラソン予定

前週:予定どおり!と言いたいのですが・・・椋鳩十さんの「椋鳩十まるごとシカ物語」の代わりに「感動は心の扉をひらく〜しらくも君の運命を変えたものは?」(あすなろ書房)P90を読んでしまいました!本棚に置いてあったこの本の方に手が伸びて、まちがって先に読んでしまったのです・・・「まるごとシカ物語」は次週に読みたいと思います!
 その他は予定どおり、上橋菜穂子「明日は、いずこの空の下」、平田オリザ「幕が上がる」、鈴木るりか「さよなら、田中さん」、ダーウィン「種の起源:まんがで読破」の計1,100ページ、13週目までの累計は、14,359ページです。

 上橋菜穂子「明日は、いずこの空の下」は、上橋菜穂子さんのエッセイが書かれていました。特に、高校生時代について一番書かれていました。わたしが、一番印象に残ったのは、一番初めの「駆けるシスター」です。菜穂子さんは、イギリスの児童文学が大好きだったそうです。このお話は、そんな上橋菜穂子さんが高校二年生の時に行った、スコットランドでの出来事が書いてありました。菜穂子さんは、すごい方向音痴でした。そのため、知らない場所であるスコットランドで一人で道に迷ってしまったそうです。どうしようと困っていると、歳をとった修道女がやってきました。菜穂子さんは、あまり話せない片言の英語で道を尋ねました。するとそのシスターは、「あなた、英語、下手ね」と言って案内してくれました。私が印象に残ったのは、とても穏やかな雰囲気のシスターが、びゅんびゅん車が走っている大きな道路でも、まだ信号が赤でも、お構いなしで車の途切れたところを菜穂子さんの手をつかんで渡って行ったところです。少し危ないなぁとおもいましたが、すごく元気なところにユーモアを感じました。その他にも、「ミルクをひと垂らし」など21のお話が入っていました。

 平田オリザ「幕が上がる」は、ある高校の演劇部が、みんなで全国大会に向けて頑張る青春ものです。勉強よりも演劇部一筋のみんなのもとに、全国大会に何回も出場している学校から転校生が来ました。
なかなか考えが合わず喧嘩をしたり演劇部を退部しようとしたりしていきます。でも、演劇部の顧問の先生の助けがあって一致団結していきます。
中高生を舞台にしたお話が大好きな私は、幕が上がるがとても気に入りました。皆さんもぜひ読んでみてください。
 
 
 椋鳩十「感動は心の扉をひらく」は、人間の力について動物との関係をとおして書いてありました。「人間に与えたふしぎな力」という章が一番印象に残りました。人間は、それぞれ素晴らしい力を心の奥に持っていて、それにいつ気づくことができるのかはその人自身もわからない、ということに感銘しました。私も、自分の持っている才能を生かしたいと思いました。

 鈴木るりか「さよなら、田中さん」は、中学2年の鈴木るりかさんが書いた本です。るりかさんは、小学4、5、6年生の3年連続で小学館主催の「12歳の文学賞」大賞を受賞しています。この「さよなら、田中さん」以外のお話も、全て小・中学生の時に書いたお話です。中学2年でこんなに素晴らしい文章が書けることにとても尊敬し、見習いたいと思いました。
 この本は、5つのお話が入っていました。その中でも一番印象に残ったのは、本のタイトルにもなっている「さよなら、田中さん」です。気のとても小さくおとなしい男の子である三上くんと、女子と男子両方から人気のある完璧な田中さんが主人公のお話です。三上くんがクラスのみんなにいじられるたびに、田中さんは彼をかばってくれます。でも、田中さんの家は母子家庭で中学から山梨の学校に行ってしまうことを知ります。受験の失敗、お母さんとの仲など、苦しいことがありますが、そんな時に助け合う二人はとても素敵だと思いました。

 ダーウィン「種の起源:まんがで読破」は、ダーウィンの進化論が世の中に認められるまでを漫画で書いてありました。漫画の伝記ですが内容は濃く、主にダーウィンが成人して進化論について研究しているところに多くを割いて書いてありました。私は、ダーウィンが進化論を説いたり生物について研究したりしていたことは、NHK番組の「ダーウィンが来た!」などをとおして知っていました。しかし、この本を読んで詳しいところを知ることができました。まず進化論が発表された当時は、神を冒涜していると考えられていたことに驚きました。当時は、教会が権力を持っていたのでそれだけ神の力が崇められていたことを改めて感じました。でもこのような批判に耐えて立ち向かった人がいるからこそ、正しい結論が出ることを学びました。

3月16日~3月22日は次の本(計1,207ページ)でリーディングマラソンの予定です。
・椋鳩十「椋鳩十まるごとシカ物語」(理論社フォア文庫)P150
・高橋源一郎「答えより問いを探して」(講談社)P141
・エーリッヒ・ケストナー「飛ぶ教室」(講談社青い鳥文庫)P289
・寮美千子、奈良少年刑務所受刑者「世界はもっと美しくなる」(ロクリン社)P187
・マヤ・ムーア「失われた福島のバラ園」(世界文化社)P113
・佐々木成三「あなたのスマホがとにかく危ない」(祥伝社)P287
・ジョセフ・ダグニーズ 文、ジョン・オブライエン 絵、渋谷弘子 訳「フィボナッチ~自然の中にかくれた数を見つけた人」(さ・え・ら書房)P40)

2020年3月8日日曜日

13週目:3月9日~3月15日のリーディングマラソン予定

 前週:予定どおり、レイチェル・カーソン「センス・オブ・ワンダー」、黒柳徹子「窓ぎわのトットちゃん」、斎藤憐「象のいない動物園」、茨木のり子「倚りかからず」、伊藤由佳理「研究するって面白い!~科学者になった11人の物語~」、鶴見俊輔・重松清「ぼくはこう生きている 君はどうか」、三田誠広「いちご同盟」の計7冊1,309ページ読了しました!12週目までの累計は、計13,259ページです。

 レイチェル・カーソン「センス・オブ・ワンダー」は、自然の美しい贈り物が、とてもきれいな写真と一緒に描かれていました。私がその中でも一番グッときたのは、P25の雫のかかった一粒の種子です。そこには、「自身が自然への知識を少ししか持っていなくても、家族と空を見上げたり、家のひさしで吹いている風の音に耳を傾けていく内に、心が解き放たれ自然の神秘についてじっくり考える機会がやってくる」と書いてありました。私も、嫌なことがあったり悲しいことがあったりしたら、外に行き植物などの観察をしよう、と思いました。

 黒柳徹子「窓ぎわのトットちゃん」は、小さい頃の黒柳徹子さんをモデルにしたトットちゃんが主人公のお話です。読んでいて黒柳徹子さんらしいなっと思うことが沢山ありました。トットちゃんのおばさんが、女学生の時着ていた袴についていた絹でできた絵のようなリボンをトットちゃんにあげたことが昔ならではだなぁと感じました。また、P260で「トットちゃんは、今日、生まれて初めて、戦争で怪我をした兵隊さんのたくさんいる病院に行った。」という場面があります。そこで、トットちゃん含め一緒にお見舞いに来た子供たちは兵隊さんのために歌を歌います。しかし、トットちゃんの通っているトモエ学園では歌わない曲だったので、トットちゃんは兵隊さんの隣でずっと黙っていました。そしてみんなの歌が終わった後、引率の先生の指示を無視して一人で知っている曲を歌います。すると隣に座っていた兵隊さんが泣き出しました。何故その兵隊さんは泣いたのか。歌った曲に何か思い入れがあったのか、故郷を思い出したのか、戦争がもうすぐ深刻になることを考えたのか、とても深く考えさせられました。

 斎藤憐「象のいない動物園」は、以前読んだことがありましたが、内容を忘れてしまったのでもう一度読み直しました。戦中にどんどん殺されて行った動物の中で最後に生き残った象。まず私が一番最初に感じたのは「驚き」でした。毒入りのジャガイモと毒の入ってないジャガイモを見分ける頭の良さ、注射針の入らない厚い皮膚、首を閉めようとしても閉めれない首の強さ、象の凄さに、とても驚きました。また、いくら普段おとなしいからといってこんなに頑丈で、強い動物が暴れたらひとたまりもないと思いました。しかし、象の絶食が始まり、ジョンが17日目に倒れたあたりから徐々に涙が出てきました。トンキーと、花子の皮膚にひびがわれ血が出てきて動けなくなっても芸をしたらご飯がもらえると思い、必死に芸をする姿に心を打たれました。私は、この本を読んで怒りを感じました。動物は、空襲が起きたときに暴れて人に被害がかかるからと殺したのに、動物からの被害から守るといった一般市民たちに、手榴弾を渡し捕虜になるぐらいならと自殺させたり、赤ちゃんがいると泣き声で敵に居場所がバレるからと殺したり、意味がないのに特攻させ、たくさんの命を無駄にしたりと亡くなった人の命が無意味に無駄にされ、とても悲しくなりました。今、核に賛成している人たちに、もし戦争をしたら、一般市民だけでなくあなたたちの命も危険にさらされるんだよ、ということを伝えたいです。

 茨木のり子「倚りかからず」、この本は伯母さまからいただいた本です。これは、18の詩が載っている詩集です。その中でも、私が一番素晴らしいと思った詩は、P10からの「木は旅が好き」です。

  木は
  いつも
  憶っている 
  旅立つ日のことを
  ひとつところに根をおろし
  身動きならず立ちながら
  花をひらかせ 虫を誘い 風を誘い
  結実を急ぎながら
  そよいでいる
  どこか遠くへ
  どこか遠くへ 
  ようやく鳥が実を啄む
  野の獣が実をかじる
  リュックも旅行鞄もパスポートも要らないのだ 
  小鳥のお腹なんか借りて 
  木はある日 ふいに旅立つ ー空へ
  ちゃっかり船に乗ったのもいる
  ポトンと落ちた種子が
  <いいところだな 湖がみえる>
  しばらくここに滞在しよう
  小さな並木となって根をおろす
  元の木がそうであったかのように
  分身の木もまた夢みはじめる 
  旅立つ日のことを
  幹に手をあてれば
  痛いほどにわかる 
  木がいかに旅好きか
  放浪へのあこがれ 漂白へのおもいに
  いかに身を捩っているのかが

という詩です。
 なぜこの詩かというと、リュックも旅行鞄もパスポートも要らないのだ、というところや、ふいに旅立つー空へなどの表現のように、私も決まりなどに囚われず好きな時に好きな場所へ旅をしてみたいなあと共感したからです。

 伊藤由佳理「研究するって面白い!~科学者になった11人の物語~」は、11人の研究者さんについて書かれていました。私が見習いたいと思ったのは、植物分類学、植物生態学の西田佐知子さんです。なぜなら、この方は私と同じで小さい頃から生物が大好きだったそうで親近感をいだいたからです。しかし中学、高校でも数学や科学は好きでしたが、そこまで得意ではなく理系に進学することなど、全く頭になかったそうです。私も動物は大好きですが、どちらかと言うと国語や社会の方が得意です。数学はまあまあですが、理科はもう少しがんばらないと、です。しかしこの方は、NHKで働くための勉強をしていたとき、テレビで植物の番組を知ります。そこで植物を紹介するミニ番組を作る仕事が回ってきました。それがきっかけで、植物にはまっていき植物分類学、植物生態学を研究するようになったそうです。私は理科が苦手ですが、もしかしたら何かの機会に理科がすごく得意になるかもしれません。普段から様々なことに興味を持って、生活していきたいなと思いました。

 鶴見俊輔、重松清「ぼくはこう生きている 君はどうか」は、私の大好きな重松清さんが、師匠である鶴見俊輔さんに、様々なことを質問したときのお話がまとめられた本でした。この本の第3章の「エピソードのない友情が寂しい」というお話の中で最近の子供たちは具体的エピソードがないと書かれていました。また、人が多くなった事で年齢の違う子供たちが一緒に遊ぶ姿が見えなくなったため、子供たちならではのルールがなくなっているとも書かれていました。私はこの話を読んで少し寂しい気持ちになりました。今の時代は今の時代ならではの良い友達との関わり方などを大切にしていきたいと思いました。鶴見俊輔さんの本もこれから読んでみたいです。

 三田誠広「いちご同盟」。この本のタイトルの由来は、1(いち)と、5(ご)の15という主人公たちの年齢を表しています。この「いちご同盟」は、先日行われた学校の弁論大会での副賞としていただきました。結果は、優良賞でした。とてもうれしかったです。次回は、最優秀賞を取れるようにがんばりたいと思います。この本の主人公・良一は野球部のエース・徹也と友達です。ある日、良一は徹也から幼なじみである重症の病気で入院中の少女・直美を紹介されます。良一は直美と関わるようになってから直美のことが好きになります。でも、付き合いは徹也の方が長く、友情を大切にするか、恋愛を大切にするか、とても悩みます。また、そんな良一の気持ちとは別に直美も様々なことに悩み、良一や徹也に「私と心中しない?」などと言ってきます。私にとって、とても意外な結末で終わり涙が出てきました。読んでいて、直美の態度にイラッときたり、徹也と良一の関係にドキドキしたり、読むとすぐに本の中に引き込まれて行ってしまう本でした。私は学園ものが好きなので、おすすめの1冊です!!

3月9日~3月15日は次の本(計1,160ページ)でリーディングマラソンの予定です。
・上橋菜穂子「明日は、いずこの空の下」(講談社)P214
・平田オリザ「幕が上がる」(講談社文庫)P353
・椋鳩十「椋鳩十まるごとシカ物語」(理論社フォア文庫)P150
・鈴木るりか「さよなら、田中さん」(小学館)P253
・ダーウィン「種の起源:まんがで読破」(イースト・プレス)P190

2020年3月1日日曜日

第12週目:3月2日~3月8日のリーディングマラソン予定

前週:予定どおり、中沢啓治「はだしのゲン~私の遺書~」、岩崎健二「風のように炎のように~峠三吉~」、宮沢賢治「宮沢賢治全集1」計5冊1,159ページ読了しました!11週目までの累計は、計11,950ページです。

 中沢啓治「はだしのゲン~私の遺書~」は、中沢啓治さんの伝記と「はだしのゲン」の内容を組み合わせて書いてありました。私は「はだしのゲン」を読んだことがあったので、啓治さんが広島で被爆した頃の内容はなんとなくですが知っていました。この本で私が初めて知った事は、中沢啓治さんが漫画家になるまでの経緯と「はだしのゲン」ができるまでに何があったか、そして、中沢啓治さんの晩年についてです。また中沢啓治さんは「はだしのゲン」以外にも「黒い雨に打たれて」や、「俺は見た」などの漫画を出していることを初めて知ったので、それも読んでみたいと思いました。

 岩崎健二「風のように炎のように~峠三吉~」は、原爆詩集という詩を描いた峠三吉さんの、伝記マンガになっていました。峠さんが、原爆詩集という詩を書いたということは知っていましたが、若い頃に何をしていたのかは、あまり知りませんでした。峠さん兄弟は皆、日本共産党に入党し、帝国主義に対して反対する活動を積極的にしていました。三吉は最初、日本共産党に入党するかとても迷っていたけれども、最終的に、入党をしました。また三吉がクリスチャンだったことも初めて知りました。

 宮沢賢治「宮沢賢治全集1:春と修羅など」は、とても分厚く、宮沢賢治さんの書いた詩が約200入っていました。その中でも、私が一番気に入った詩は、P27の「ぬすびと」です。この詩は、「凍った泥」という表現から、寒いところが舞台だと思いました。また、盗んだ物がお金などの高価な物ではなく、堤婆(だいば)(*)のかめを盗んだことから生きるため、暮らしていくために盗みを働いたんだと思いました。当時の貧富の差や、ぬすびとのどこか切ない気持ちがじわじわと伝わってくる詩でした。

*「提婆達多:ダイバダッタ」:釈迦の弟子だったが、後に離反した人として記憶されています。「ブッダ(手塚治虫)」でも読みました。ブッダを猛毒で殺そうとして、誤って自分の体に毒が入って死んだ人です。

3月2日~3月8日は次の本でリーディングマラソンの予定です。新型コロナウィルスのことで、突然、学校が休校になったのでリーディングマラソンの距離を伸ばそうと思います。計1,309ページ!
・レイチェル・カーソン「センス・オブ・ワンダー」(新潮社)P60
・黒柳徹子「窓ぎわのトットちゃん」(講談社 青い鳥文庫)P356
・斎藤憐「象のいない動物園」(偕成社文庫)P168
・茨木のり子「倚りかからず」(ちくま文庫)P133
・伊藤由佳理「研究するって面白い!~科学者になった11人の物語~」(岩波ジュニア新書)P176
・鶴見俊輔、重松清「ぼくはこう生きている 君はどうか」(潮出版社)P161
・三田誠広「いちご同盟」(集英社文庫)P255 *この本は先日、学校の国語弁論大会で、このフレンドネーションのチャレンジについて発表し、副賞としていただきました。