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2021年1月24日日曜日

59週目:1月25日~31日のリーディングマラソン予定

 前週、58週;辻村深月「家族シアター」、辻村深月「噛み合わない会話と、ある過去について」、星新一「かぼちゃの馬車」、星新一「おせっかいな神々」の計1,164ページ、57週目までの累計は65,904ページです。

 辻村深月「家族シアター」は家族に関する物語が7話入っている短編集でした。私は一番最初の「妹」という物語が一番面白く最後の締めもほっこりと感動しました。この物語の主人公は2人の姉妹、由紀枝と亜季です。由紀枝が結婚式の日に100人近い招待客一人一人に手紙を書き、亜季が自分宛に書かれた手紙を読んで高校生時代を振り返ります。由紀枝はファッションやメイクに疎くいつも目立たない子でした。亜季はそんな姉と比べられるのが嫌で可愛くおしゃれでいることを大切にしていました。小さい頃は3人は仲がよかったですが今は良くありません。この物語のクライマックスは亜季に彼氏ができることから始まります。亜季に彼氏がちょうどできた時期由紀枝は友達関係で色々あり元気がありませんでした。また、由紀枝が怖い同級生(亜季の先輩)と喧嘩をします。この普段はあまり目立たずおとなしい由紀枝が喧嘩した理由を亜季は知り誤解を解いていきます。怖い先輩は亜季の彼氏に告白して振られており彼女になった亜季を恨みます。そのことで由紀は妹の亜季をかばい喧嘩し友達にも嫌われてしまいます。亜季はいつもひどいことを言っていた姉に対して考え方がかわります。結婚式の手紙には「高校生の時の勇逸の自慢は可愛いくて人気者の亜季だった」と書いてありました。私は、一人っ子で兄弟がいませんがこの物語を読むと2人それぞれの気持ちが少しわかり感情移入がしやすかったです。ずっと姉のことが好きではなく喧嘩ばかりしていた妹も姉の優しさをり心を開いたところはほっこりしました。短いお話で色々な感情を体験することができてよかったです。
 
 辻村深月「噛み合わない会話と、ある過去について」は辻村深月さんの本で2018年に本屋大賞を受賞された作品です。この本は4つの中短編中です。この物語は共感する箇所がいくつかありました。この本にはいってる4話とも題名通り過去について話していたらそれぞれ噛み合わなくて亀裂が入ってしまうような話でした。「ママ・はは」では友人二人が成人式の着物について話しているのが主ですが、一人の方は自分の好きな着物を着たかったけれどレンタルで先に借りられてしまっていました。成人式ではきたい着物が着れればベストです。しかし、もう一人の方は全てを親が決めていました。着物をいとこから借りることを決めクーリングオフしたお金を中古車を買うのに使うということを勝手に決めていたもです。このように親としては良かれとやっていることが本ににとってはすごく嫌だったということです。このように他の3話も過去のことを話しているうちに実は嫌だったということを言われやっていた方が初めて余計なお世話だったことに気がついています。私が辻村深月さんの本で面白いと思うところはハッピーエンドで終わるお話と少し暗い感じで終わる作品があることです。幅広いジャンルで書かれているから色々な本を読むことができます。この物語のように良かれと思っていたことが秘湯を傷つけてしまったいる可能性も心に留めておきたいと思いました。

 星新一「かぼちゃの馬車」は私が好きな星新一さんが書いた本です。この本で面白いと思った物語はP56からの「外見」です。ある会社の社長が交通事故を起こしてしまい瀕死状態になります。医者は人工内蔵に置き換えて右手両足を義手、義足に付け替えなければ死んでしまうと社員にいいます。すると社員は「会社の存続の方が大事だ。お金はいくらでも出すから命を取り止めてくれ」と頼みます。そして社長jは一命を取り留めますがそこからが大変でした。義手義足を金色に変え、声もカナリアのような高い綺麗な声にし、人間離れしてしまったため疲れることもありません。そのため社員は24時間丸一日社長の自慢話を聞かされノイローゼ状態になってきます。今では社長の手術を担当した医者の元へノイローゼ状態になった社員が押し寄せています。医者は当初、社長が突然人間離れした体を持ちショックを受けることを心配していましたが逆の結果になって戸惑います。まず会社の経営のために社長を助けたのは良かったが会社を支えている社員が動かなくなってしまったというオチが面白かったです。また、医者が理由は違うけど終始心配して困っているのもすごく面白くて印象に残りました。

 星新一「おせっかいな神々」は星新一さんが書いた短編集です。この本では、「笑い顔の神」という物語の結末に驚きました。昔、小さな村に住む男がある木彫りの笑った顔の像を拾います。するとこの像が喋りだし「自分は神だ。」願いを叶えてやろう」と言います。この男はお金が欲しかったのでお金が欲しいことを頼みます。すると台風が来ても運良く作物を取り入れていたり作った作物がよく売れたりなどと周りの人々と差をどんどんつけてみるみるうちにお金持ちになりました。人にお金を貸し一帯の畑や山林を全て手に入れます。そして男は木彫りの像に「福の神様、ありがとうございました」と言います。すると像は「福の神ではない」と言います。そして数日後、男の家は荒らされガラクタの木彫りの像は川に捨てられてしまいました。この木彫りの像が何の神様だったのかぜひ本よんでみてください。まさかの結末で私はすごく驚きました!! 
 
59週目:1月25日~1月31日は次の本(計1,100ページ)でリーディングマラソンの予定です。
・星新一「きまぐれ星のメモ」(角川文庫) P383
・星新一「妖精配給会社」(新潮文庫) P305
・ジャクリーン・ケリー、斎藤倫子(訳)「ダーウィンと出会った夏」(ほるぷ出版)P412