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2020年11月1日日曜日

47週目:11月2日~11月8日のリーディングマラソン予定

前週、46週目:ヴィクトル・ユーゴー、豊島与志雄(訳)「レ・ミゼラブル(下)」、辻村深月「サクラ咲く」、マット ディキンソン、 原田勝(訳) 「エベレスト・ファイルーシェルパたちの山ー」、チョ・ナムジュ、斎藤真理子 (訳)「82年生まれ、キム・ジヨン」の計1,228ページ、46週目までの累計は52,142ページです。

 ヴィクトル・ユーゴー、豊島与志雄(訳)「レ・ミゼラブル(下)」は、前回の続きで読みました。「上巻」以上に「下巻」では、物語の背景にある社会の貧困問題の深刻さについて感じました。今、学校の歴史の授業でフランス革命とその後の貧困問題について学んでいます。作者について調べてみるとヴィクトル・ユーゴーは1802年生まれでフランス革命のすぐ後に生まれた方でした。この時代の子供たちは一日中働かされていて睡眠時間が3、4時間しかありませんでした。中高生ではなく小学生以下くらいの子供たちばかりです。「レ・ミゼラブル」でもその時代背景がよくわかり涙が出そうになりました。貧困問題(または格差問題とも同義でしょうか)は、私たちが生きている今、2020年の現代社会の問題でもあり、過去のことではありません。今でも学校に行けずに働いている子供たちがいます。その子たちにも目を向けて生活していきたいと改めて思いました。

 辻村深月「サクラ咲く」は、3つの物語が入った本でした。とても読みやすく面白い本でした。一つ一つの物語が別々のように感じたのですが最後まで読むとすべてつながっているストーリーでとても新鮮でした。また、あさのあつこさんがこの本について解説も書かれていました。内気な転校生、陸上部のかっこいい男子や内気な子、自分の思ったことを言えない女の子、不登校の子、外見などに悩む子など様々な瀬角を持った登場人物たちがいます。この物語の舞台である学校で成長していく姿に感動しました。友達に対して感じる感情など共感できることがたくさんありました。人間は、みんなはじめは子供で少しずつ成長していくということがよくわかる物語でした。

 マット・ディキンソン、 原田勝(訳) 「エベレスト・ファイルーシェルパたちの山ー」の主人公は『青年ライアン』です。ライアンは、ボランティアで派遣されたタンチェ村で倒れて生死をさまよっているときにシュリーヤという少女に命を救われます。ライアンは恩返しをするためにシュリーヤの頼みごとを聞きます。それは、エベレストにポーターとして行き帰ってこなかったカミに何があったのか調べてほしいということでした。実はカミは亡くなっておらず、実際にカミに会ってエベレストについて聞いていきます。このカミという少年は親が決めた結婚ではなく好きな相手と結ばれたいと願っていました。そんな時に、地元の少年の間でもあこがれの職業であるエベレスト登山のポーターにならないかという申し出がきました。雇い主は次期アメリカ大統領の有力候補であるパーティ(団体)です。しかし、私が考えていたよりもエベレスト登山のポーターは大変な仕事だと思いました。クレバスに落ちてしまうなど危険なこともたくさんあります。カミは、濡れ衣を着せられたり、隊から除外されたりもします。また、行方不明になったシェルパを探し出す場面では、少し怖く命がけの職業でもあることがわかりました。この本を読み、エベレストに登頂するまでには様々なサポートが必要で、シェルパがとても大切な存在だということがすごく伝わってきました。何事も陰ながらの立役者のが必ずいることを忘れず感謝の気持ちを持って生活していきたいです。

 チョ・ナムジュ、斎藤真理子 (訳)「82年生まれ、キム・ジヨン」は、前から気になっていた本でした。帯に「少女時代」のスヨンと「BTS」のラプモンの感想が載っていて更に興味を持ちました。大人の世界での話もありまだわかりにくいところもありましたが、この本を読みながら深く考えてみると、確かに男性の女性の間には社会に大きな壁があると思うものがいくつかありました。男と女で体つきなどは違うため体力の限界などの違いはあると思いますが、経済的なことや働く現場での格差、偏見はいけないと思いました。近年取り上げられているLGBTの方々に対しても大きな格差があるのは問題だと思いました。また一方、女性の知らないところで男性が感じてしまっている差別などもあるのかな、と気になりました。この本をきっかけに社会における男女の問題や違いについてもう少し目を向けてみようと思いました。

47週目:11月2日~11月8日は次の本(計1,038ページ)でリーディングマラソンの予定です。
・綾辻行人「十角館の殺人」(講談社文庫)P491
・橋本淳司『水問題の重要性に気づいていない日本人ー「おいしい水の話」から「酸性雨の話」まで』(PHP研究所)P253
・本多時生「考えすぎない」(アルファポリス文庫)P294