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2021年1月31日日曜日

60週目:2月1日~7日のリーディングマラソン予定

 前週、59週;星新一「きまぐれ星のメモ」、星新一「妖精配給会社」、ジャクリーン・ケリー、斎藤倫子(訳)「ダーウィンと出会った夏」の計1,100ページ、57週目までの累計は67,004ページです。
 
 星新一「きまぐれ星のメモ」は、いつもの短編集ではなく章ごとに分けた随筆でした。『1.生活する』『2.仕事場』『3.旅をする』『4.あれこれ考える』『5.味わう』『6.ちょっと頭に浮かぶ』『7.思い出』の7章で章に関連した話がそれぞれ書かれた短編集でした。私は『生活する』の『夏の日の事件』が印象に残りました。出前のソバ屋で起きた事件の事でした。出前でそばを頼んだら代金の器をあとで返すのが当たり前です。しかしこの話では、家内はお金を出したといい蕎麦屋さんは貰っていないという可笑しなことが起こります。そして家内がお金を渡した相手は詐欺師だったことが分かりました。ここから著者が推測した犯人の動機がとても面白かったです。私はこの集金詐欺というものを初めて知りました。面白いのがこの話の詐欺師さんは200円だけしか手に入っていないということです。本にも書いてありましたが、集金詐欺は出前の家まで待ち伏せし顔もばれるリスクの高い実行するのが大変なものだそうです。ここまでして200円しか手に入らなかった詐欺師さんの行動が面白かったです。また蕎麦屋の出前だけでない場面でも詐欺はいるので気を付けたいと思いました。
 
 星新一「妖精配給会社」は短編集でした。どの物語も面白くてドキドキしましたがP244の『友だち』が一番印象に残りました。ある男が医者のもとに自分の子供について相談をする話です。この男の娘は5歳です。5歳の娘はある日突然妖精と遊んでいると言い出しました。私はまず、男がお医者さんに相談する内容が個性的で物語の設定が面白いと思いました。5歳の女の子は妖精に教えてもらったことを両親に話します。しかし、5歳の子してはあまりにも大人びたことを言うので、男は不思議に思いお医者さんに相談しました。するとこのお医者さんは子供は両親の影響を受けやすいと考え、男を催眠術にかけ5歳の時の気持ちをよみがえらせます。すると男にも小さいとき娘のように友達がいたことが思い出されました。この物語は小さい時は、みんな純粋な心を持っていたということを伝えていると思いました。嫌なことがあったら小さい時の思い出や空想をして気持ちを静めるのもいいと思いました。

 ジャクリーン・ケリー、斎藤倫子(訳)「ダーウィンと出会った夏」は1899年のアメリカ・テキサス州の田舎村が舞台です。主人公は7人兄弟で唯一の女の子キャルバーニです。あらすじを簡単に紹介するとこのキャーバニアがダーウィンの本に興味を持ち、書斎にいた祖父の協力のもと研究に目覚めていく物語です。まず時代背景に女性への偏見があります。今から約100年まえまではまだまだ女性と男性の区別がはっきりとしていた時代、男性が多くなる研究者をキャーバニアは目指しています。私はまずこのキャーバニアを支えた変わり者の祖父に感動しました。孫の夢のために森に行ったり植物を採取したり、実験の失敗談や楽しさなどの様々な知識を与えてくっれる祖父は素晴らしいと思いました。また、厳しい母や周りの目の描写からこの時代の厳しさも少し実感することができました。私も生物にとても興味があり研究者になりたいと考えていたので参考になりました。また、最初キャーバニアが探していたダーウィンの本とは『種の起源』でこの本は私もリーディングマラソンfor チルドレンを通して読んでいたのでとても読みやすかったです。この本を読んでもっと研究者というものに興味がわきました。

60週目:2月1日~2月7日は次の本(計1,056ページ)でリーディングマラソンの予定です。
・井伏鱒二「黒い雨」(新潮文庫) P416
・三浦綾子「道ありき<青春編>」(新潮文庫)P384
・伊坂幸太郎「仙台ぐらし」(集英社文庫) P256