自己紹介

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2020年3月8日日曜日

13週目:3月9日~3月15日のリーディングマラソン予定

 前週:予定どおり、レイチェル・カーソン「センス・オブ・ワンダー」、黒柳徹子「窓ぎわのトットちゃん」、斎藤憐「象のいない動物園」、茨木のり子「倚りかからず」、伊藤由佳理「研究するって面白い!~科学者になった11人の物語~」、鶴見俊輔・重松清「ぼくはこう生きている 君はどうか」、三田誠広「いちご同盟」の計7冊1,309ページ読了しました!12週目までの累計は、計13,259ページです。

 レイチェル・カーソン「センス・オブ・ワンダー」は、自然の美しい贈り物が、とてもきれいな写真と一緒に描かれていました。私がその中でも一番グッときたのは、P25の雫のかかった一粒の種子です。そこには、「自身が自然への知識を少ししか持っていなくても、家族と空を見上げたり、家のひさしで吹いている風の音に耳を傾けていく内に、心が解き放たれ自然の神秘についてじっくり考える機会がやってくる」と書いてありました。私も、嫌なことがあったり悲しいことがあったりしたら、外に行き植物などの観察をしよう、と思いました。

 黒柳徹子「窓ぎわのトットちゃん」は、小さい頃の黒柳徹子さんをモデルにしたトットちゃんが主人公のお話です。読んでいて黒柳徹子さんらしいなっと思うことが沢山ありました。トットちゃんのおばさんが、女学生の時着ていた袴についていた絹でできた絵のようなリボンをトットちゃんにあげたことが昔ならではだなぁと感じました。また、P260で「トットちゃんは、今日、生まれて初めて、戦争で怪我をした兵隊さんのたくさんいる病院に行った。」という場面があります。そこで、トットちゃん含め一緒にお見舞いに来た子供たちは兵隊さんのために歌を歌います。しかし、トットちゃんの通っているトモエ学園では歌わない曲だったので、トットちゃんは兵隊さんの隣でずっと黙っていました。そしてみんなの歌が終わった後、引率の先生の指示を無視して一人で知っている曲を歌います。すると隣に座っていた兵隊さんが泣き出しました。何故その兵隊さんは泣いたのか。歌った曲に何か思い入れがあったのか、故郷を思い出したのか、戦争がもうすぐ深刻になることを考えたのか、とても深く考えさせられました。

 斎藤憐「象のいない動物園」は、以前読んだことがありましたが、内容を忘れてしまったのでもう一度読み直しました。戦中にどんどん殺されて行った動物の中で最後に生き残った象。まず私が一番最初に感じたのは「驚き」でした。毒入りのジャガイモと毒の入ってないジャガイモを見分ける頭の良さ、注射針の入らない厚い皮膚、首を閉めようとしても閉めれない首の強さ、象の凄さに、とても驚きました。また、いくら普段おとなしいからといってこんなに頑丈で、強い動物が暴れたらひとたまりもないと思いました。しかし、象の絶食が始まり、ジョンが17日目に倒れたあたりから徐々に涙が出てきました。トンキーと、花子の皮膚にひびがわれ血が出てきて動けなくなっても芸をしたらご飯がもらえると思い、必死に芸をする姿に心を打たれました。私は、この本を読んで怒りを感じました。動物は、空襲が起きたときに暴れて人に被害がかかるからと殺したのに、動物からの被害から守るといった一般市民たちに、手榴弾を渡し捕虜になるぐらいならと自殺させたり、赤ちゃんがいると泣き声で敵に居場所がバレるからと殺したり、意味がないのに特攻させ、たくさんの命を無駄にしたりと亡くなった人の命が無意味に無駄にされ、とても悲しくなりました。今、核に賛成している人たちに、もし戦争をしたら、一般市民だけでなくあなたたちの命も危険にさらされるんだよ、ということを伝えたいです。

 茨木のり子「倚りかからず」、この本は伯母さまからいただいた本です。これは、18の詩が載っている詩集です。その中でも、私が一番素晴らしいと思った詩は、P10からの「木は旅が好き」です。

  木は
  いつも
  憶っている 
  旅立つ日のことを
  ひとつところに根をおろし
  身動きならず立ちながら
  花をひらかせ 虫を誘い 風を誘い
  結実を急ぎながら
  そよいでいる
  どこか遠くへ
  どこか遠くへ 
  ようやく鳥が実を啄む
  野の獣が実をかじる
  リュックも旅行鞄もパスポートも要らないのだ 
  小鳥のお腹なんか借りて 
  木はある日 ふいに旅立つ ー空へ
  ちゃっかり船に乗ったのもいる
  ポトンと落ちた種子が
  <いいところだな 湖がみえる>
  しばらくここに滞在しよう
  小さな並木となって根をおろす
  元の木がそうであったかのように
  分身の木もまた夢みはじめる 
  旅立つ日のことを
  幹に手をあてれば
  痛いほどにわかる 
  木がいかに旅好きか
  放浪へのあこがれ 漂白へのおもいに
  いかに身を捩っているのかが

という詩です。
 なぜこの詩かというと、リュックも旅行鞄もパスポートも要らないのだ、というところや、ふいに旅立つー空へなどの表現のように、私も決まりなどに囚われず好きな時に好きな場所へ旅をしてみたいなあと共感したからです。

 伊藤由佳理「研究するって面白い!~科学者になった11人の物語~」は、11人の研究者さんについて書かれていました。私が見習いたいと思ったのは、植物分類学、植物生態学の西田佐知子さんです。なぜなら、この方は私と同じで小さい頃から生物が大好きだったそうで親近感をいだいたからです。しかし中学、高校でも数学や科学は好きでしたが、そこまで得意ではなく理系に進学することなど、全く頭になかったそうです。私も動物は大好きですが、どちらかと言うと国語や社会の方が得意です。数学はまあまあですが、理科はもう少しがんばらないと、です。しかしこの方は、NHKで働くための勉強をしていたとき、テレビで植物の番組を知ります。そこで植物を紹介するミニ番組を作る仕事が回ってきました。それがきっかけで、植物にはまっていき植物分類学、植物生態学を研究するようになったそうです。私は理科が苦手ですが、もしかしたら何かの機会に理科がすごく得意になるかもしれません。普段から様々なことに興味を持って、生活していきたいなと思いました。

 鶴見俊輔、重松清「ぼくはこう生きている 君はどうか」は、私の大好きな重松清さんが、師匠である鶴見俊輔さんに、様々なことを質問したときのお話がまとめられた本でした。この本の第3章の「エピソードのない友情が寂しい」というお話の中で最近の子供たちは具体的エピソードがないと書かれていました。また、人が多くなった事で年齢の違う子供たちが一緒に遊ぶ姿が見えなくなったため、子供たちならではのルールがなくなっているとも書かれていました。私はこの話を読んで少し寂しい気持ちになりました。今の時代は今の時代ならではの良い友達との関わり方などを大切にしていきたいと思いました。鶴見俊輔さんの本もこれから読んでみたいです。

 三田誠広「いちご同盟」。この本のタイトルの由来は、1(いち)と、5(ご)の15という主人公たちの年齢を表しています。この「いちご同盟」は、先日行われた学校の弁論大会での副賞としていただきました。結果は、優良賞でした。とてもうれしかったです。次回は、最優秀賞を取れるようにがんばりたいと思います。この本の主人公・良一は野球部のエース・徹也と友達です。ある日、良一は徹也から幼なじみである重症の病気で入院中の少女・直美を紹介されます。良一は直美と関わるようになってから直美のことが好きになります。でも、付き合いは徹也の方が長く、友情を大切にするか、恋愛を大切にするか、とても悩みます。また、そんな良一の気持ちとは別に直美も様々なことに悩み、良一や徹也に「私と心中しない?」などと言ってきます。私にとって、とても意外な結末で終わり涙が出てきました。読んでいて、直美の態度にイラッときたり、徹也と良一の関係にドキドキしたり、読むとすぐに本の中に引き込まれて行ってしまう本でした。私は学園ものが好きなので、おすすめの1冊です!!

3月9日~3月15日は次の本(計1,160ページ)でリーディングマラソンの予定です。
・上橋菜穂子「明日は、いずこの空の下」(講談社)P214
・平田オリザ「幕が上がる」(講談社文庫)P353
・椋鳩十「椋鳩十まるごとシカ物語」(理論社フォア文庫)P150
・鈴木るりか「さよなら、田中さん」(小学館)P253
・ダーウィン「種の起源:まんがで読破」(イースト・プレス)P190