自己紹介

<ユニセフ・フレンドネーションのチャレンジ型プロジェクト>で募金活動をしています。詳細は、上の[リーディングマラソン for チルドレンのページ]をクリックしてください。

2021年5月16日日曜日

75週目:5月17日~5月23日のリーディングマラソン予定

前週、74週目;鳥濱明久「知覧いのちの物語―「特攻の母」と呼ばれた鳥濱トメの生涯」、鳥濱初代「なぜ若者たちは笑顔で飛び立っていったのか」、清武英利「特攻を見送った男の契り」、「陸軍特別攻撃隊の真実 只一筋に征く―愛するものを護るため、大空に飛び立った若者たち」、白井明大(著)、有賀一広(イラスト)「暮らしのならわし十二か月」の計1,016ページ、74週目までの累計は83,727ページです。

 鳥濱明久「知覧いのちの物語―「特攻の母」と呼ばれた鳥濱トメの生涯」はトメさんと特攻隊員の関わりや生い立ちについて書かれていました。私は4年前、家族と「知覧特攻平和会館」へ行きました。訪問した日は、毎年行われている「戦没者慰霊祭」の日にあたり、参加することができました。トメさんの食堂、資料館も訪問しました。この本を読んでトメさんのご家族の方々の支えという存在に改めて気づきました。特にトメさんの旦那さんは、トメさんが憲兵から隠れて特攻隊員の手紙を出しに行ったり時間外営業をしたりしているときも協力してくださったそうです。また、娘さんも「なでしこ隊」として出撃に向かう特攻隊員を見送ったり、お世話したりする役割を担っていたことを知りました。トメさんの陰には家族という大切な支えが大きかったことを認識し直しました。

 鳥濱初代「なぜ若者たちは笑顔で飛び立っていったのか」は題名の通り特攻隊員たちは、なぜ笑顔で出撃していったのか、という疑問について深く考えさせられる本でした。特攻隊員たちは明日出撃が決まるとトメさんの食堂に行き夜を過ごしました。最後の別れの時ほとんどと隊員は笑顔で帰っていったそうです。その当時の情景やトメさん自身の心情などを3代目のおかみである著者が書いた本でした。みんな笑顔でも震えていたり、上の空だった理とやはりつらかったということが本書を読んでいて伝わりました。それでも最後くらいはとトメさんに本音を言う方もいたことを知りました。この本も当時の人たちの気持ちに触れることのできる本でした。

 清武英利「特攻を見送った男の契り」は「万世」という幻の特攻基地について書かれていました。特攻基地といえば、知覧を思い浮かべる人が多いと思います。しかし、知覧の北西20キロに幻の基地「万世」というところがありました。戦後、この基地は忘れ去られた存在でした。当時、第六六戦隊の苗村七郎さんは仙台からこの基地にやってきました。苗村さんは特攻に志願しましたが特攻隊員を見送る側になってしまいました。戦後、苗村さんは、自分だけが生き残ったというつらい思いもちながらも特攻隊について戦後、そして現代に生きる人々に伝えていくために生涯をささげます。私も特攻基地といえば知覧でこの本を読むまでは「万世」という基地の存在を知りませんでした。しかし知覧、万世だけでなくほかの場所からも特攻隊員は出撃に行っていたということを知りました。また、今まで特攻隊員を基地で間近に見ていた方の本を読んだことがなかったのでまた別の視点で当時を知ることができました。

 「陸軍特別攻撃隊の真実 只一筋に征く―愛するものを護るため、大空に飛び立った若者たち」は特攻隊に写真と説明が書いてある写真集とそれについての解説書でした。特攻隊員の方はたくさんいますが一人一人大切なエピソードありそれがこの写真集に収められていて当時の情景を想像することができました。実際の写真を眺めていると、そこにいる若者たちがとても身近に感じられ、目の前にいるように思いました。彼らはあの時代に、懸命に、誠実に生きていた、と思います。ただ、トメさんの本にも書いてありましたが笑顔の写真がとても多いように感じましたが、彼らの本当の気持ち、本心はどうだったのかがとても気になりました。

 白井明大(著)、有賀一広(イラスト)「暮らしのならわし十二か月」は日本の伝統食や行事について絵付きで書かれていました。今は正月などに親戚一同で集まってお祝いしたりお盆の日にお供えをしてみんなで提灯を持って歩いたりということをする家庭は少なくなったと思います。私もあまり経験がありません。だから、この本に書いてあることは新鮮なものが多かったです。昔の人たちにとっては当たり前だったことが今は新鮮に感じられると伊野は時代が大きく変わっている証拠だなと思いました。この本に載っていることをすべて行うのは難しいですが、今日は○○の日だと心にとめて生活したいです。また、たまには家族でこのような行事をしてみたいとも思いました。

75週目:5月17日~5月23日は次の本(計1,046 ページ)でリーディングマラソンの予定です。
 *中学校の卒業研究テーマ「原発と私たちの社会」について文献カードを作成しています。関連資料、書籍を精読する必要があり、以前、リーディングマラソンで何度か取り上げた本が重複します。
 
・鴻上尚史「親の期待に応えなくていい」(小学館Youth Books)P192 
・小出裕章 「隠される原子力・核の真実―原子力の専門家が原発に反対するわけ」(創史社)P157
・宮台真司、飯田哲也「原発社会からの離脱―自然エネルギーと共同体自治に向けて」(講談社現代新書)P208
・米本昌平「地球環境問題とは何か」(岩波新書)P265
・小出裕章「この国は原発事故から何を学んだのか」(幻冬舎ルネッサンス新書)P224