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2021年3月21日日曜日

67週目:3月22日~3月28日のリーディングマラソン予定

 前週、66週;金菱清(ゼミナール)編集「私の夢まで、会いに来てくれたー3.11 亡き人とのそれから」、若松丈太郎「福島原発難民―南相馬市・一詩人の警告 1971年‐2011年」、小出裕章「この国は原発事故から何を学んだのか」(幻冬舎ルネッサンス)、宮台真司、飯田哲也「原発社会からの離脱 自然エネルギーと共同体自治に向けて」(講談社)、矢部太郎 「大家さんと僕」「大家さんと僕 これから」(新潮社)の計1,163ページ、66週目までの累計は74,985ページです。
 
  金菱清(ゼミナール)編集「私の夢まで、会いに来てくれたー3.11 亡き人とのそれから」は東日本大震災で大切な人を亡くした方々の夢に、その亡くなった人が出てくるという体験をされた方のお話がたくさん載っていました。私が最も心を動かされたのは、私立日和幼稚園に通っていた当時4歳の女の子を亡くした方のお話です。まず私は、この私立日和幼稚園で亡くなった子たちは人災ともいわれていたことを初めて知りました。この日、高台に残っていれば助かったのに、バスで園児たちは家に帰りました。またこの日は送迎の人数が少なかったこととから、いつもとは違う津波の直撃した場所を通りました。そして、園長にバスを戻すように言われ追いかけてきた保育士たちは、園児たちのことを見ないで自分たちだけ帰ってしまいます。また被災した後も助かったバスの運転手が、幼稚園側に被災したことを正直に伝えていれば、園児たちは津波のあとに起こった火災で亡くなったので助けられたかもしれませんでした。そして園児たちは横転したバスの車外で亡くなっていたそうです。そんな時、園児の母親はある夢を見ます。亡くなった子供が出てきて「バスはね、そもそも倒れてないよ」と言い事故の様子が流れてきました。母親はずっとバスが横転していたことに様々な矛盾と疑問を抱えていましたが、この夢の言葉ですべて理解できました。また震災から1年が経った頃にもう一度夢を見たそうです。その夢は亡くなった子が笑っていて抱きしめようとしても透明の壁が隔って近づけないという内容でした。東日本大震災の被災者の方々は、このように夢に亡くなった方が出てきたという方がたくさんいました。励ましの言葉、思い出、津波の時の怖い夢、別の世界に住んでいると感じさせる夢….など何かしらのメッセージをもって夢に現れてくれるそうです。経験をしたことにない私たちにとってはもう10年かぁと感じますが、被災した方はまだ10年かぁと昨日のことのように震災の記憶が残っていることを知りました。この大きな震災を私たちが忘れないように日々のお祈りを大切にしたいです。

 若松丈太郎「福島原発難民―南相馬市・一詩人の警告 1971年‐2011年」は福島第一原発が稼働した1971年から2011年までの詩などが書かれていました。筆者は原発事故から約40年前からすでに不安などを抱いていました。またチェルノブイリに事故後、視察に行っています。そして被災した地域のひどい姿を見て原子力発電所が本当に危険なものだと実感されます。早くから原発の危険性を身に感じていた若松さんは、ずっと危険性を告発していました。私はこの本を読みなぜこのように、危険性を訴えている方々の声を無視したのだろうと思います。他の事故の現地にも言っている筆者や、地震や原発の専門家が科学的に危険だと言っているにもかかわらずこのような大事故が起きてしまったのは、自然災害だけが原因ではないように思えました。

 小出裕章「この国は原発事故から何を学んだのか」の筆者小出さんは、どの意見も根拠がしっかりしているので、とても説得力がありました。私はこの本を読み一人ひとりが「生活様式」を変えることが大切だと学びました。私たちの使っている電気の中には原子力発電のものも含まれています。それでは原発という危険から逃れることはできません。そのためにはまず私たち自身が自らの電気の使い方など生活を見直すことが大切だと思いました。また、国は原子力発電所を私たち国民に安全だと説明していますが、なぜこのような事故があったにもかかわらずそのようなことを言っているのか不思議に思いました。この本には原子力発電所だけでなく政府や東電についても書かれていたので、責任者たちがどのような考えを持っているかというところまで知ることができました。そこで原子力発電所を再稼働しようとする理由は、一言でいえば「お金が儲かるから」だということも少し知ることができました。いろいろの本を読んで私自身も、原子力発電所に使われているウランは人間が扱えるものではないと実感してきています。そのような危険な物質を使って生活している自覚を持ち、生活を少し見直そうを思いました。

 宮台真司、飯田哲也「原発社会からの離脱 自然エネルギーと共同体自治に向けて」は原子力発電所についてのお二人の対談が書かれていました。まず私はこの本を通して「原発社会」という言葉について深く知ることができました。またこの本に出てくる「原発社会」は「原子力発電に電力の大部分を頼っている社会」ではなく「原子力がいけないものだと分かっていても同調圧力などによって変えることのできない、悪い心の習慣を持った悪い共同体」という意味を指していました。この本を読み大半の人は原子力発電所が危険なものだとわかっていることを知りました。しかし周りの「同調圧力」などによって、生活習慣を変えられないままでいるのです。私はこのことを知り一つ思ったことがありました。それは同調圧力を反原発側にもっていけばよいのではないかということです。難しいかもしれませんが、みんなが声を上げれば政府も少しは見直すのではないかと思いました。もちろん今もたくさんの方々が原子力発電所の危険を訴えています。それに私たちを含め反対している方や原子力発電所が危険だと思っている方々を集めれば、さすがに危機感を抱えてくれる人が増えるのではないかと思いました。この原子力発電所に頼って生活している習慣は少数の力では何も変わらない思うので、みんなで協力し合いながら積極的に取り組むことが大切だと思いました。また行動するには自分の考えを持っていないといけないと思うので、マスコミ委などの様々な報道に流されないようにしたいです。


 矢部太郎 「大家さんと僕」矢部太郎 「大家さんと僕 これから」この2冊は連作の漫画になっていて絵がとてもかわいかったです。筆者・矢部さんと大家さんのほっこりするお話でした。主人公の矢部さんは木造の2階建ての家に引っ越しました。1回はおばあちゃん大家さんが暮らしていて、2階が矢部さんの部屋です。この大家さんはとてもマイペースで、矢部さんが仕事から帰ってきて電気をつけると電話で「おかえり」と言ったり、雨が降っていると電話で「雨が降っているから洗濯物をしまいな」と言ったりととても距離感の近い少し変わった人だと思っていました。矢部さんは最初はこの距離感が新鮮で慣れませんでしたが、いつのまにかお互いかけがえのない存在になっていました。一つ一つのエピソードの空気感がとてもほんわりとしているので、元気のない日などに読んで癒されるのにいいと思いました💗

67週目:3月22日~3月28日は次の本(計1,130ページ)でリーディングマラソンの予定です。
・小出裕章、西尾正道「被ばく列島放射線医療と原子炉」(KADOKAWA/角川学芸出版 )P208
・安冨歩「生きる技法」(青灯社)P187
・山口絵理子「自分思考」(講談社)P194
・大野正人「失敗図鑑 すごい人ほどダメだった!」(文響社)P176
・斗鬼正一「開幕! 世界あたりまえ会議-私の「ふつう」は、誰かの「ありえない」」(ワニブックス)P181
・本郷和人(監修)「東大教授がおしえる やばい日本史」(ダイヤモンド社)P184