自己紹介

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2020年4月19日日曜日

19週目:4月20日~4月26日のリーディングマラソン予定

前週:堀本裕樹「俳句の図書館」、有川浩「図書館戦争ー図書館戦争シリーズ1」、ヴィクトルト・リプチンスキ「ねじとねじ回しーこの千年で最高の発明をめぐる物語」、土屋健「古生物たちのふしぎな世界」の計1,036ページ、18週目までの累計は、20,014ページです。

 堀本裕樹「俳句の図書館」は、「書庫」「季語」「技法」「暗唱」の4章にわかれて書かれていました。この本は五・七・五で書かれた俳句とその時の情景や作者の気持ちなどが見開き1ページに解説されています。その中で私が最も印象に残った詩を2つ紹介します。
1つ目は、P194の『おでん屋のがんもどき似の主かな』です。この詩を書いた又吉直樹さんは、人間の顔には個性が際立ち多様に変化するから面白いと言っています。おでんの具はそれぞれ形や味が異なります。人間1人1人の個性をおでんに例える発想がユニークだなぁと思いました。また、あるおでん屋の主人の顔が、「がんもどき」に似ていたため、顔(がん)と、おでんの(「がん」もどき)とかけたところも目の付け所がおもしろいと思いました。
2つ目は、P46の『ずぶぬれて犬ころ』です。たった9音の詩です。この詩の作者は住宅顕信さんです。岡山県に生まれ、調理師の専門学校を出た後飲食店で働きます。そのあと市役所に勤めます。市役所に勤めている間に、仏教書に関心を持ち出家をします。そして詩を書き始めるのです。結婚もするのですが、急性骨髄性白血病にかかってしまい子供を引き取って離婚してしまいます。住宅さんは、生涯で281句を残しながらも25歳の若さで亡くなってしまいます。住宅さんは、心のどこかで孤独を感じた一生を送りました。その気持ちは、詩から感じとることができます。この『ずぶぬれて犬ころ』は映画化もされています。2019年6月1日から2020年2月26日まで全国で上映されていましたそうです。わたしは、その時に残念ながら観ていませんでしたが、この本を読んで是非観てみたいと興味がわいたので、ビデオなどで見つけたら観てみたいです。

 有川浩「図書館戦争ー図書館戦争シリーズ1」の世界には、行き過ぎた検閲から本を守るためにできた組織である『図書隊』というものが登場します。このお話は、以前、漫画で読んだことがあったので内容をつかみやすく読みやすかったです。
この本の主人公は「笠原郁」という女の子です。高校時代に自分の身を守ってくれた、王子様を探すために図書隊に入ります。少しボーイッシュで気が強く不器用ですがエリート部隊の図書隊特殊部隊に配属されます。そこには、「堂上篤教官」というイケメンだけど怖い鬼教官がいました。郁と教官はいつも喧嘩ばかりします。そこに本を盗もうとする人が現れます。皆で出動しますが、郁は危ない目にあいます。その時に郁を助けてくれたのはあの鬼教官でした。郁は、だんだん堂上教官の優しさにひかれていきます。この本は、全4巻と別冊が2巻のシリーズです。友情や恋など色々なことがあるのでこの先どうなっていくのかが楽しみです。来週も読みます!

 ヴィクトルト・リプチンスキ「ねじとねじ回しーこの千年で最高の発明をめぐる物語」は、現代様々な機械で使われている「ねじの歴史」をたどった歴史物語でした。この本を読むまで気づきませんでしたが、ねじは机や椅子などの小物から携帯電話などの精密機械まで私たちの身近な生活の広い範囲で使われています。そんなねじの歴史について書いてある本でした。
私がこの本を読んで一番驚いたのは、P149からの『第7章 ねじの父』というお話です。この章には、ギリシア人について書かれていました。今から120年前の1900年、約2000年前の古代の船が見つかってから、それまで、ギリシア人といえば哲学や芸術の分野で有名、という世界のギリシアに対する見方が大きく変わります。その年、海綿採りの船がギリシアとクレタ島に挟まれた場所で、突風のため航路を外れてしまい無人島で風を避けていました。嵐がやみ漁師たちは知らない海で海綿採りを始めます。40メートル以上潜ったところで漁師たちは「あるもの」を見つけます。それは、古代の船の残がいでした。漁師たちは急いで役場に知らせ考古学者が調査をした結果、この船が沈没したのは、紀元前80から50年の間だということがわかりました。引き上げられた数多くの破片は、2000年分の堆積物に覆われていました。そのため、考古学者たちは彫像のほうばかり注目していました。しかし、8か月後堆積物の1つが割れたのです。そこから現れたのは、彫像の破片ではなく腐食して崩れかけた青銅の円盤でした。青銅の円盤には歯車のようなものもついていました。これまで、世界で発見された歯車仕掛けで紀元前1000年以上前のものは見つかっていませんでした。それが、さらに1000年以上も前に、ギリシア人が歯車仕掛けを知っていたことになります。このことによりギリシア人は機械技術に対しても秀でていたということが証明されたのです。私はこの本を読んで「古代の機械」にとても興味がわきました。

 土屋健「古生物たちのふしぎな世界」は、名古屋市科学館で買いました。この本は、恐竜の時代の一世代前である『カンブリア紀、オルドビス紀、シルル紀、デボン紀、石炭紀、ペルム紀』に生きていた古生物について書かれていました。イラストがカラー付きで、古生物のイメージが浮かべやすく、内容も分かりやすかったです。
この本を読んで私は気づいたことがあります。それは、この時代に生きていた古生物たちは、大方が貝類と三葉虫やアノマリカリスのように固い甲羅でおおわれているもの、そして、サメのような大型の肉食魚だということです。また、どの生き物もその色彩が想像以上にカラフルです。目が緑だったり、体がオレンジだったりと、今ではあまり見たことのないような色をしています。この時代の生き物は、虫と魚を合わせたようなものだと思います。三葉虫やアノマリカリスなどは、どちらかというと虫っぽいです。昔と言ったら恐竜などが思い浮かぶためこの時代の生物はあまり知りませんでした。この本を読んで様々な生き物の違いや進化について気づくことができました。

 4月20日~4月26日は次の本(計1,079ページ)でリーディングマラソンの予定です。
・有川浩「図書館戦争ー図書館戦争シリーズ2」(角川文庫)P410
・山田悠介「僕はロボットごしの君に恋をする」(河出書房新書)P252
・アーネスト・T・シートン、今泉吉晴 訳「シートン動物記 オオカミ王ロボ」(童心社)P175
・佐治晴夫「14歳からの時間論」(春秋社)P242